俺は出来てる。 【吉村知事vs西村大臣】橋下徹「『橋下さんより人間出来てる』。田崎史郎に言われなくても俺が一番わかってる!」

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俺は出来てる

五月も中盤に入り、教室の中にピリピリとした空気が漂っている。 そう、中間テストが間近に迫っているのである。 高校に入ってから初めてのテストだ。 ここで順位が悪いものなら単身赴任をしている父さんに怒られるだろうなぁ。 最低でも赤点は避けなければ、夏に地獄の説教を浴びることになる。 「にしても、テストだるいなぁ」 「ほんそれ。 一年の一学期とか期末だけでよくね?」 「だよな。 たった一ヶ月半で何をテストするっつーんだよって話」 陰キャ仲間たちも同じ意見のようだ。 そもそもテストが好きな人間なんてそうそういないだろう。 好きなのは真面目なやつか、余程の物好きだ。 少なくともうちの学校にはいないな。 進学校じゃないし。 「そういえば進藤、ずっと気になってたんだけど……」 陰キャ仲間の一人が真面目な顔をしている。 いったいどうしたんだ急に。 「お前、朝倉さんと付き合ってんの?」 「は、はぁ? どうしてそんな話になるんだよ」 「いやだってそりゃ気になるだろ、なあ?」 「噂になってるぜ。 あの朝倉さんに彼氏が出来たんじゃないかってな。 ま、お前の名前までは出てないけど」 「影薄いもんなぁ進藤」 お前らが言うなよ! 同じ陰キャだろうが! というか、そこまで噂になっていたのか……。 確かにここ数日、やけに周りから視線を感じるなと思ってはいたが……。 もしやあれは全部男子からの嫉妬の眼差しだったのか。 怖っ、どんだけ恨まれてんだよ俺。 しかも更に恐ろしいところは、それだけ噂になってるのに誰一人として俺に話しかけてこないことだ。 渦中の人物なのに触れられもしないって……。 「言っておくけど別に付き合ってるわけじゃないからな。 大体あいつは俺のこと、そんな風に見てないだろうし」 「あいつねぇ……。 知らない間に随分と仲良くなってんだな」 「べ、別にそういうんじゃないって。 本人にも迷惑だろうし、あまり変な噂が立つのも嫌なんだけどな」 俺が周りからどう思われようと別に構わないけど、友達いないし。 でもユカを野次馬のような目で見るのはやめてもらいたい。 あいつは読モやってるって言ってたし、ただでさえ変なやつに絡まれるのにこれ以上面倒事を抱えさせるのは避けたい。 その原因は俺なんですけどね、ハハハ。 いや全く笑えない状況だけど。 「付き合ってないってーんなら朝倉さんと何してんだよ」 「それは……あれだよ。 ほら、て……天気の話とか」 俺のアホ! 言い訳にしても、もうちょっと何かあるだろ! 何だよ天気の話って。 今日日初対面のやつ相手でも話さんわそんなこと! 「あ、そういえば今日は用事があるんだった。 じゃあなー!」 「逃げたぞあいつ!」 「ありゃ絶対何かあるな……」 ふん、好きに喚くがいい同士たちよ。 お前らがどう思おうと、俺とユカ……あと噂とは関係ないけどミカ。 その三人の間には後ろめたいことなど一切無い。 俺は逃げ出したんじゃない。 説明の義務を感じないからこの場を離れただけなのだ。 お前たちはゴシップに流されて好き勝手想像しているが、そんなこと知るか。 陰キャの俺に美少女の彼女が出来るわけないだろ、常識で考えてくれ。 「やれやれ噂好きの奴らはこれだから……。 けど念のため、しばらくは人前でユカに絡まない方がいいのか?」 「ユカがどうかしたー?」 耳元に跳ねるような声がかけられる。 驚いて後ろに飛び跳ね、慎重に声のした方を見るとそこにはユカがいた。 ちなみに声に驚いて飛び跳ねたわけだが、この時の俺の身体能力は猫をも凌いでいただろう。 火事場の馬鹿力ってこういうやつのことを言うんだろうなぁ。 自分の中に眠っていた野生の力に感心するばかりだ。 俺は慌てた様子を見せながらも後ろにいるユカに話しかけた。 「いつの間に後ろにいたんだよお前……」 「さっきからいたよー」 「いたなら声かけてくれ。 マジでびっくりしたぞ」 俺が名うてのスナイパーなら後ろに立った時点で反撃してたところだったぞ。 「かけたよー。 でもリョウ君全然気付かないんだもん」 「あれそうだっけ?」 「うん。 君って結構一人で考え事してるよねー」 うぐっ、一人だとつい考え込んでしまうんだよなぁ。 目の前のことが見えなくなるのは俺の悪い癖だ。 友達がいないから、一人で考えてる時間が多くなるというのが原因だろう。 そのせいで更にぼっちになる。 何という凶悪コンボだ、禁止カードに指定されるレベル。 「で、私がどうかしたの? 名前呼んでたよねさっき」 「別に何でもないよ」 「うそー。 あれだけ恋しそうに『ユカ……ユカ……』って言ってたのにー」 「え、マジか……俺そんなこと口走ってたのか……!? 」 頭の中で考えていることと口にした言葉が違うというのはたまにある。 だがまさかそこまで乖離しているとは……。 これは一旦頭のクリーンアップでもしたほうがいいんじゃないか。 もしくは口を修理にでも出すか。 「一応言っておくけど冗談だからね……?」 「はっ。 また考え込んでしまった……!」 「あははー。 リョウ君って真面目だねー」 真面目……? それはもしかしてギャグで言っているのだろうか。 その言葉は俺と両極に位置していると思ってるんだが。 「それで結局、何で私の名前呼んでたの」 「……まあ隠しても仕方ないから言うけどさ、ユカが最近よく俺と話してるから変な噂が立ってるんだよ」 「へぇーどんな噂? 教えて教えて」 「それは、ほら。 女子が男子と仲良くしてると……な。 分かるだろ……?」 お願いしますユカさん察してください。 本人の目の前で『俺とお前、付き合ってるって言われてるぜー』とか言いたくないんです。 とてもじゃないけど口に出来ません。 学校一の美少女相手に恐れ多いってのもあるけど、羞恥心がやばい。 これじゃあ完全にユカの手のひらの上じゃないか。 「ねえ言ってみてよ。 どんな噂? ユカ、リョウ君の口から直接聞きたーい」 「ぐ……ユカ……このドSめ……」 「人聞き悪ーい! ユカは別にSじゃないもん!」 じゃあMなのか? と聞きたいけど、それを言ったらセクハラで訴えられそうだからやめておこう。 しかしこのままだと俺の負けになってしまう。 どうにかして逆転の一手を打たないと。 いや別に勝負してるわけじゃないんだけどね。 特に打開策も思いつかなかった俺は、ごり押し作戦を遂行した。 「と、とにかく俺といるとユカに変な噂が立つから、極力会うのやめとこう。 な!」 「何でよ、ユカ別に噂とか気にしないよ-。 れともリョウ君はユカと会うの嫌なの?」 「い、嫌じゃない……というかユカと話すのは楽しいけど……それとこれとは話が別なわけで……」 「聞こえない! ちゃんと大きな声で言って」 ダメだ、俺の負けだ。 曖昧な言葉で誤魔化せる気がしない。 ユカにちゃんと説明しないと、ずっと追求されてしまいそうだ。 「だから俺と付き合ってるって噂が立ってるから、会うの控えようって言ってるんだよー!」 「へ……?」 「え……?」 ユカ? 何でそんな不意を突かれたような顔をしてるんです? も、もしかして本当にどんな噂が立ってるか気付いてなかったのか。 いやそんなことあるか!? 普通何となく察するだろ、いやマジか!? ユカは顔を赤らめて、頬を掻きながらあたふたとしている。 「あ、あははー……。 そ、そうなんだー……ユカたちそんな風に見られてるんだー……。 えへ、えへへ……」 俺の勘違いだろうけど、何故かユカは嬉しそうに笑っている。 きっと俺の目がおかしいんだろうな。 こんな噂が立っていると聞いて、ユカが喜ぶはずがないし。 「あ、あの……ユカ撮影の打ち合わせがあるし、その……じゃあねー!」 ユカは廊下を猛スピードで駆け抜けていき、学校を後にした。 露骨に避けられた……嫌われたなきっと。 やっぱり陰キャと付き合ってるって思われたのは、ユカにとってショックだったんだろう。 寂しくはあるが、彼女に面倒を掛けてしまうくらいならこの方がずっといい。 「ハハハ不思議だな、涙が止まらねえや」 とりあえず、明日ユカに全力で土下座しよう。 家に帰ったらジャンピング土下座の練習でもするか。 そう思ってないとやってられない俺なのだった。

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ムッスメ(14)「パパキモい!」パッパ(28)「何!?お前の半分は俺で出来てるんだぞ!」|エレファント速報:SSまとめブログ

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今、帰ってきました。 仕事中なので昨日と同じように、返信が遅くなると思いますが、 報告させてください。 結果から申し上げると両親と絶縁しました。 以下は今朝でかける前に、下書きした返信分です。 九州男児だから仕方ないとか、それが原因と書きたかった訳じゃなくて、 一般的に九州男児の言葉から想像されるような男で、 周りも「九州男児」を言い訳にするような奴らだって、言いたかったんだ。 社員もいるくらいで、 中傷のFAXを送ってきても、嫁の名誉は全く毀損されて無い。 逆に親父と俺の評判が下がっているような感じなんだが、 それでも名誉毀損になるのか?営業妨害にはなるけど。 俺も弟も小さい頃から楽器をやってたので、 歯を折るような事があっては困るので極力裂けてた。 今朝、病院に嫁を連れて行こうとしたら、 「行きたくない、大丈夫」と拒否するので、 カウンセリングを受ける事を提案したところ、 「医者になんか話したくない」と拒絶。 俺から医者に話すと言っても、 「イヤだ、無駄だ、どうせ私が悪いんだから」を繰り返すだけ。 嫁は小さい不満はすぐ口に出す割りに、大きな不満は貯めるタイプなので、 昨日俺の父親に何を言われたのか、無理矢理聞き出しました。 今まで家の会社は融資を受けないでいたのですが、 会社を大きくするために、融資を受けようかと 数日前父に相談していたのですが、 俺の会社名義で500万借りて、そのうちの200万を自分(父)に貸して欲しいと、 嫁に電話をしてきたそうです。 返済計画を聞いても答えない、利息に関しては、今まで息子を育てたのは俺だ、 家族から金を取るのか?というあきれた理論を展開。 弟への借金の件も、200万の使い道も想像ができた嫁は、 もちろんつっぱねたらしいです。 借金の申し出を断わられた父が、 逆ギレして昨日書いたような中傷を始めたそうです。 「すぐ口答えするのは、片親でまともな教育を受けていないからだ。 」 「そんな風に生意気だから、義父(嫁の母の再婚相手)に虐待されてたんだ。 」 「昔なら子供が産めない女は、すぐ捨てられたんだ。 」 など嫁のトラウマ、コンプレックスを刺激しまくったみたいです。 知りませんでした。 もし今度そんな事したら、すぐに訴えます。 父にも今度やったら、警察に通報する事や、民事訴訟も辞さないと言ってきました。 63の続き 食欲がなくなるほど、ショックを受けている嫁を見て、 俺一人で実家に行って来ました。 父に昨日の話は何だと問い詰めたところ、 「嫁という立場をわかってない」と言い出したので、 思わず蹴飛ばしてしまいました。 母が止めに入ってきたので、 弟の借金の事や、昨日の嫁への仕打ちなど全て暴露。 母からすれば何も知らなかったから、 すぐには信じられないのも当然だが、 「お父さんがそんな事する別ない」と繰り返すので、 「じゃあ、俺や弟や嫁が嘘ついていると言うのか?」 と怒鳴り返しても、いつまでも納得しない母に苛立ち、 母も同罪とばかりに、両親と縁を切ることを宣言しました。 金輪際俺と嫁に関わらない事を、父と母に約束させ、 一筆書いてお互いにそれを持つ事にしました。 どんな内容であれ、電話FAX来訪をしたら、 すぐに通報するといった感じです。 とりあえず、勝手に絶縁した場合に発生するものをいくつか書いておくよ 民法 第七百三十条 直系血族及び同居の親族は、互に扶け合わなければならない。 第八百七十七条 【 扶養義務者 】 第一項 直系血族及び兄弟姉妹は、互に扶養をする義務がある。 第二項 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合の外、三親内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。 第八百八十一条 【 扶養請求権の処分禁止 】 扶養を受ける権利は、これを処分することができない。 (遺棄等致タヒ傷) 第二百十九条 前二条の罪を犯し、よって人をタヒ傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

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バンドリってスマホゲーで俺に彼女が出来て一瞬でフラれた話

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モテる男は料理ができる? 近頃、「料理に目覚める男子」が増えてきている。 外資系IT企業で働く大智(だいち)は、食事はもっぱら外食かUber Eatsのズボラ男子。 だが、遠距離片思い中のスミレの気を引きたくて料理を始める。 ステキ料理男子ができあがるまでの料理と恋のストーリー。 「またすぐ会えるといいね」 そう言ってスミレは手を振ってきた。 雑踏にまぎれて彼女の姿が見えなくなるまで、大智はそこに立っていた。 別れた後、元カノ・慶子からのLINEを確認する。 「来月の同期会、大智も行く?」 ー同期会ってそんなのあったかな。 メッセージが溜まっているLINEを読み返すと、確かに「2015年入社同期」のグループにお知らせが投稿されていた。 ー金曜の夜か。 仕事的には問題ないし、行ってみようかな。 あれこれ考えている間に大智はすっかり慶子への返信を忘れていた。 「今週もお疲れさま!」 大智とスミレは画面越しに乾杯する。 今日はスミレが素麺を食べると聞いて、大智も得意のアレンジを効かせて一緒に食べることにした。 「またパクチー盛り盛りにしてるんだ。 汁に豆板醤入れてるの?おいしそうだね!」 付き合い始めて 1ヵ月。 時間が合う時は一緒にオンラインで映画や花火大会の映像を観たり、同じ料理を作って晩酌したりと時間が合う限り、楽しく過ごせるように心がけている。 マンネリしないように色んなオンラインデートを工夫してみている。 離れていても、一緒にご飯を食べるとよりおいしく感じられる。 「いよいよ来週末会えるね!どこか行きたい所ある?」 大智は土日でスミレの元へ遊びに行く予定を立てていた。 「今回は1泊だし、ゆっくり過ごせればいいよ」 大智はスミレに話そうか迷っていたことを、思い切って伝えることにした。 付き合い始めて、1ヵ月の2人。 大智がスミレに元カノのことを伝えたが…? 「スミレちゃんの家にいく前日なんだけど、前職の同期会があるんだよね」 「いいね!」と相槌をうつスミレ。 「実はその会に元カノが来るんだけど、一応伝えておくね。 もし嫌だったら行かないよ」 一瞬の間の後、スミレは口を開いた。 「そうなんだね。 わざわざ話してくれてありがとう、信じるね。 折角の機会だから、行ってきて」 大智はほっとして、ありがとうと伝えた。 社会人7年目となると、転職や結婚などで顔を合わせる機会もめっきり減っていた。 「大智の料理インスタでよく見てるよ!私も結婚して料理するようになったから参考にしてる」 「料理始めたら彼女が出来た!?俺もモテたいから教えてくれ!!」 大智の料理は同期の中でもちょっとした話題になっていた。 ー意外とインスタ見てくれてるんだ。 20時頃、遅れて慶子がやってきた。 仕事帰りのようだが、どこかスッキリしたような顔をしている。 ーそういえば慶子から同期会のことでLINE来てたけど。 返信してなかったな。 席は離れているから、大智は目が合わないように顔をそらした。 ー明日は朝一番の新幹線でスミレのとこだから、2次会には行かず早く帰ろっと。 「ねえ」 声をかけられ、振り向くと慶子が立っていた。 「さっき彼女出来たって聞いたよ、おめでとう」 大智は礼を言う。 よく見るとずっと黒髪だった髪は、少し明るくなっていて優しい雰囲気になっていた。 慶子は軽く息を吸うと、こう続けた。 「もう一度私達やり直さない?」 大智は突然の言葉になんと返したらいいか分からず、彼女の顔を見つめることしかできなかった。 慶子がどうしても大智に伝えたかったこととは? 「なーんてね、嘘だよ。 でもこの前LINEした時まではそう思ってた」 緊張が解けて、大智は吹き出してしまった。 「私、転職してシンガポールで働くことになったの」 大智のポカンとした反応を見て慶子がケラケラと笑う。 「まったく何だよ、急に。 どうしたんだよ」 「実はね…」と、慶子は話し始めた。 仕事が辛い時に大智が恋しくなってしまい、章二に相談したこと。 その時、ただのチャラ男だと思っていた彼に「今必要なのは誰かと付き合う事よりも自分を甘やかす時間」とアドバイスされたこと。 「言われた通りに長めの夏休みを取って、ビーチでのんびりしていたら温かい国で働きたくなっちゃって。 今まで真面目に生きてきたから、たまには思いつくままに動いてみよ〜って思ったんだ」 ーこんなリラックスした顔、付き合ってるときには見れなかったな。 「慶子ならどこでも活躍できるよ、応援してる」 それは本音だった。 慶子は一瞬寂しそうな顔をしたが、すぐに「それじゃ、バイバイ」と言って去っていった。 駅でスミレの姿を見つけると、ほっとした。 「もう9月だし、東北だから涼しいと思っていたのにめちゃめちゃ暑い!」 大智がそう言うと、スミレはくすくすと笑った。 名物の板そばを食べて、蔵王のお釜までドライブして自然を堪能した。 「なんだか空気が綺麗な気がするな〜」 あちこち回ってすっかり疲れた2人は、夜ご飯はゆっくり家で食べることにした。 スミレの住むマンションは市内の中心地にあった。 「お邪魔します」 初めて足を踏み入れるスミレの部屋。 広々として整理が行き届いているが、新聞が山積みになっている所は記者らしい。 「犯罪捜査、警察組織…すごい本ばかりだね」 本棚には物々しいタイトルの分厚い本が並んでいる。 「やだぁ、恥ずかしい…」 興味津々な大智の反応を見てスミレは少し笑いながらいう。 「ちょうど、知り合いからもらった桃があるから、パスタにしてみようと思うけどどうかな?」 「フルーツパスタいいねぇ」 大智は手伝おうとしたが、今日はゆっくりしてと言われてしまったので、見守ることにした。 キッチンは整然として、色とりどりのカラフルな食器が並んでいる。 「綺麗な食器だね!」 「ありがとう!陶器市に行くのも好きだし、旅行に行く度に買い足してるんだ」 そう言いながらスミレは手際よく桃を1口大にしていく。 ボウルにオリーブオイルを入れると、ニンニクをすりおろし、塩と一緒に入れる。 手持ち無沙汰になったので、大智はスミレの隣に立ちパスタを手伝うことにした。 「そういえば昨日の同期会どうだった?」 鍋にお湯を沸かし、カッペリーニを塩と一緒に茹でる。 「みんな意外と俺のインスタ見てて驚いたよ。 料理褒められてすごい嬉しかった!」 スミレは元カノの話は振ってこなかったが、きっと気になっているんだろうと思った大智は自分から報告することにした。 「それで元カノとは、少し立ち話をしたんだけど、別れた後もちょっと未練があったって言われて…」 スミレは不安そうな目をして、一瞬手を止めてこちらを見つめてくる。 大智は慌てて続けた。 「でも旅行でリフレッシュしたら俺のことなんてどうでも良くなったらしいよ。 そのバカンスがきっかけで転職してシンガポールに住むらしくて、なんだかホッとした」 茹で上がったパスタをザルに取り、氷を入れて冷やすとボウルに入れてある調味料と混ぜる。 「そうなんだ。 実はちょっと気になってて…安心した。 行動力のある人なんだね」 スミレはそう呟くと皿に盛ったパスタにモッツアレラチーズと生ハムを千切り、最後にフレッシュバジルをちょこんと添えた。 大智は心の中でそう誓った。 予め準備してあったルッコラのサラダにクルトンをのせ、コーンスープを添えると一気に華やかになった。 ダイニングテーブルにセッティングをして2人で乾杯をした。 「いただきます!」 生ハムの塩気がみずみずしい桃の甘さを引き出している。 もちもちのモッツアレラチーズの食感もよく合う。 「やっぱり大智くんと一緒に食べると、おいしいね」 大智も頷く。 何気ない話をしながら、一緒にいれるそんな瞬間が心地よかった。 しばらくすると、スミレは真面目な顔をして言った。 「あのね、話しておきたいことがあるの…」 大智は内心ドキリとしながらも笑顔で「何でも話して」と返事をした。

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