ラトゥール。 レストラン ラ トゥール (La Tour)

ラトゥール

ラトゥール

ラトゥール、または ラ・トゥール(La Tour, Latour)は、フランス語圏の地名、また姓。 地名 [ ] フランスのコミューン。 - ヴォクリーズ県のコミューン。 - イーゼル県のコミューン。 - ピュイ=ド=ドーム県のコミューン。 - ピレネー=オリアンタル県のコミューン。 姓 [ ]• - フランス貴族の家系。 個別人物記事はを参照。 - フランスの画家。 - フランスの自転車ロードレース選手。 - フランスの哲学者、人類学者、社会学者。 - キューバ出身の推理作家。 - フランスの画家、版画家。 - フランスの植物学者。 - フランスの画家。 - ベルギーの第3代国際オリンピック委員会(IOC)会長。 建物名 [ ]• の高級賃貸マンション名に使用されている。 ラ・トゥール三田 このページは です。 一つの語句が複数の意味・職能を有する場合の水先案内のために、異なる用法を一覧にしてあります。 お探しの用語に一番近い記事を選んで下さい。 を見つけたら、リンクを適切な項目に張り替えて下さい。

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ジョルジュ・ド・ラ・トゥール

ラトゥール

無骨なほどの写実的表現と、非常に厳しい明暗対比による光と影によって、静謐で精神性の高い独特の様式や世界観を確立。 後世の画家らによって多数の模写が残されていることから作品自体は高く評価されていたも、個性的な様式であったことや、画家の様式とは決定的に異なる軽快なが画家の死後に隆盛を極めていったことから、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールは急速に忘れられた存在となったが、1915年H・フォッスがおこなった『聖ヨセフの夢(聖ヨセフの前に現れる天使)』の研究をきっかけに再評価された。 厳しい明暗対比の表現や、『』を主題とした作品を描いていることからイタリア・の巨匠から強く影響があったと推測される。 現存する真作は全て風俗画や宗教画、単身人物像であり、神話を主題とした作品や肖像画は未だ確認されていない。 教訓的な風俗画題、画家としては明瞭な(全体的な)光の表現、幾層に重ねられた筆触などから画業の初期、おそらくは1610年代、若しくは1620年頃に制作と推測されている本作の中で最も注目すべき点は、20代で本作を手がけた若き画家の殆ど完成された写実的技法にある。 如実に老いを感じさせる豆を食べる男女の顔に刻まれた深い皺や擦れ解れた女の衣服(肘部分など)、自然主義的で的確な光やその反射、陰影の捉え方などは、その後の画家の作品に共通する圧倒的な迫真性を感じさせ、観る者の心象に深く訴えかける。 この自然主義的写実性は施しを受ける貧相な老男女の内面的表情を映しているのみならず、当時の社会的な背景と(画家が感じる)その問題点・疑問点をも描き出しているようにも受け取ることもできる。 なお本作はかつて『豆を食べる男』、『豆を食べる女』として中央から二枚に分断されていたが、後に修復作業が施され、現在の姿に至っている。 5cm 油彩・画布 サンフランシスコ美術館 フランス古典主義の中でも特に重要な画家のひとりジョルジュ・ド・ラ・トゥールの対画作品『老人』。 1949年にスイスで発見された本作は、発見当初は、ラ・トゥールへの帰属が疑問視されていたものの、現在では画家の現存する作品の中でも極めて初期の段階の代表作と考えられている。 本作に描かれる主題や人物の意味・意図に関しては、古い北方の民衆劇の登場人物の中、傲慢な妻アリゾンに服従を強いられる弱気な夫ダンドンとする説など諸説唱えられているものの、いずれも確証を得るには至っていない。 本作は構成的、表現的特徴や画面寸法の類似から、ほぼ間違い無く(本作同様)サンフランシスコ美術館が所蔵する『』と対の作品であり、双方の作品を左右に並べると、両者(老人と老婆)の視線が自然と向き合い、そこにひとつの場面的状況が生まれる。 人物の動作や姿勢から本場面の意味や意図をある程度は推測できるものの、それらを明確に示す決定的なアトリビュートは本作の老人が持つ非常に長い木の杖以外、一切示されていない。 しかし若き画家が本作に表した、深い皺のよる老人の顔など圧倒的な写実的表現能力は観る者の目を奪う。 さらに老人が穿く朱色のズボンや、そこに巻かれる黄色の巻脚絆(ゲートル)の強く鮮やかな色彩も特筆に値する。 また、この老人の従順的な性格を感じさせる人物の心理的描写や、巨匠や、に影響を受けた北方の画家一派、所謂ユトレヒト派などに倣ったのであろう、強い光の描写による明暗対比によって劇的な感情を表現する手法なども、本作で注目すべき点である。 なお本作は同時代の版画家カロの作品の人物との類似が指摘されている。 5cm 油彩・画布 サンフランシスコ美術館 フランス古典主義の中でも特に重要な画家のひとりジョルジュ・ド・ラ・トゥールの対画作品『老婆(老婦、老女)』。 本作は対画となる『』同様、1949年にスイスで発見された作品で、その主題についても、『』と同じく、古い北方の民衆劇の登場人物の中、弱気な夫ダンドンに対して高圧的な態度で接する妻アリゾンとする説など現在までに諸説唱えられているが、いずれも確証を得るには至っていない。 『』では長い木の杖のみはあるものの、この対画の解釈の手がかりとなるアトリビュートの存在が確認できる。 しかし本作にはそのような図像・象徴となる描写は一切認められず、唯一、この老婆が見せる威圧的で傲慢な仕草のみが、本作の解釈の糸口となり得る要素である。 画面中央に全身像で描かれる老婆は腰に手を当て堂々と仁王立ちしており、その姿からは勝気で偉そうに振舞う性の悪い性格を想像させる。 そして画家の特徴的な強く明暗の大きな光の効果によって、それをより鮮明に観る者へと印象付ける。 また老婆が下半身に着ける、細かな装飾が施された(前掛けのような)の衣服や、白い袖の複雑によった皺など細部の精密で非常に写実性の高い描写は、画家が若い頃から並外れた技術を会得していたことの表れである。 さらにこの対画の大きな特徴のひとつである、ほぼ画面中央から明部と暗部が明確に分けられ描かれる背景の処理や、対象(人物)へ同一方向から当てられる光源などラ・トゥールの他の作品との共通点も見られるなど、今後の更なる調査・研究が待ち望まれている。 その為、『まき散らされた金』『高利貸し』『税の支払い』とも呼ばれる本作であるが、厚塗りされた絵具や高位置から見下ろすような視点、焦点的に描かれる(蝋燭の)光など描写的特長に初期様式の傾向が顕著であるものの、本作に描かれる夜間の場面描写は、当時の「ラ・トゥールは画業の前期に昼の情景を描き、後期に入って夜の情景を描くようになった」とされていた通説を根底から覆す大きな要因となった。 1cm 油彩・画布 J・ポール・ゲッティ美術館 フランス古典主義の大画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥール初期の代表的作品のひとつ『辻音楽師の喧嘩』。 本場面は道を行き交う人々を相手に演奏する辻音楽師の2人が喧嘩をしている姿を描いたものである。 画面中央で盲人を装うヴィエル(古式ヴァイオリン)奏者がフルート奏者に襲いかかっているが、フルート奏者は右手に持つ檸檬の汁を絞り、ヴィエル奏者に浴びせかけ抵抗している。 この檸檬の汁を相手の顔面(眼)に浴びせる姿は盲人を装うヴィエル奏者の偽りを暴く為の動作であり、本場面の最も注目すべき点のひとつである。 本作に示される(に通ずる)圧倒的な自然主義的写実性や、やや厚塗りの筆触、頭部を平行線上に配した動的要素の少ない画面構成などから、画家の画業の初期である1625-30年頃に制作されたと推測されている。 ヨブ記の物語とは、神への高い信仰心や忠誠心を持っていたヨブは、「その信仰心は己の財産を守る為だ、財産を失えばヨブは神を呪うであろう」と悪魔から指摘された神からその信仰心を試されることになった。 ヨブは悪魔の策略によって家畜(財産)を略奪され、さらに雷と大風で子供を失い、自身も全身に腫れ物ができてしまう。 さらに妻からも醜い姿から見放されてしまう。 ヨブのもとを訪れた友人らの慰めや忠告、勧告を受け入れず、ヨブは自分の正義を主張し、錯乱し始めた(神を疑い始めた)ものの、神からの啓示によって(又は友人らの助言を受け入れ)、謙虚に己の神への信仰を悔い改めると、神はヨブの病を癒し、以前よりさらに大きな幸福を与えた。 とされている伝説的な逸話である。 本作では(堆肥桶の上に座る)腫れ物ができたヨブに対して、妻が冷淡な視線で見つめながら、「お前をこのようにした神を呪って死ね」と罵詈を浴びせているが、妻が右手に持つ蝋燭の炎の神秘的な光によって、どこか厳格な宗教的儀式にも見える。 また本作のヨブと妻の姿態の表現は最大の巨人の同主題の作品からの引用も指摘されているほか、両者のシルエットによるアーチの形成や、(ヨブの見上げるような視線によって更に強調されている)妻の誇張気味な肉体的表現も、本作で特に注目すべき点のひとつである。 なお本作は寸法や構成などの類似点から、画家の代表的作品のひとつ『』と関連する作品であるとの推測もされている。 本来の教義を的確に表すならば天使の姿も当然描かれるのであるが、本作には天使(が鞭打つ姿)を描かず、自ら鞭打つ姿を描くことによって聖ヒエロニムスの精神的な悔悛と聖人の確固たる意思をより強調したのだと考えられている。 またラ・トゥール独特の秀逸な自然主義的写実描写が際立つ本作は、かつてはなどスペインの画家によって制作されたと考えられていたが、近年の調査・再研究によって画家の帰属と断定され、現在では画家屈指の代表作として広く認められている。 洞窟を思わせる硬質的な舞台の中で、強烈な光に照らされ浮かび上がる聖ヒエロニムスの、深く刻まれた皺や肌の弛み、痩せ衰えた肉体は人間的な老いを如実に感じさせる。 しかし(聖人を含む)画面全体から伝わる静謐な雰囲気や静寂感は、聖ヒエロニムスの聖性や戒め的な姿をより浮き上がらせている。 なお本作より少し後に制作されたと推測されている、光臨に換えて(聖人の重要なアトリビュートのひとつである)朱色の枢機卿の帽子が描かれた同主題・同構図の作品『)』がストックホルム国立美術館に所蔵されている。 ラ・トゥールは『』、『』など古楽器ヴィエルを手にする単身男性像作品を数多く制作しているが、本作はその中でも最も代表的な作例のひとつとして知られている。 圧倒的な写実的描写によって表現される(盲目を思わせる)孤独な老人の姿は、観る者に悲愴感に溢れた感情的な印象を与え、場面の中に漂う静謐な空気や雰囲気がそれを強調する。 さらに本作中に描かれる特徴的な蝿の描写は、古代から画家としての技能・技量を示すアトリビュート的な意味を持っているほか、ラ・トゥールの画業との関連性も指摘されているフランドル絵画では儚さの象徴としても知られている。 また本作最大の見所のひとつである明瞭で鮮やかな色彩の表現は、画家初期の作品群の中でも特に秀逸の出来栄えであり、目を見張るものがある。 1965年にドイツの美術史研究者ヘルマン・フォッスがおこなった、失名の画家による3枚の絵画の研究・鑑定によって、初めてジョルジュ・ド・ラ・トゥールの作であると認定された、別名、『聖ヨセフの前に現れる天使』とも呼ばれる本作の主題については、再発見以来、聖マタイと天使説、聖ペトロと解放する天使説、師士サムエルと盲人エリ説など様々な説が唱えられるも、アトリビュートやイコノグラフ的解釈からいずれも否定され、現在では主イエスを聖胎する聖母マリアと結婚した聖ヨセフと、聖ヨセフの前に現れた天使とする説でほぼ断定された。 本作の転寝する聖ヨセフの右手に添えられる天使の腕の奥で灯された、闇を照らす蝋燭の炎による光(逆光)の効果は絶大で、簡素かつ温順でありながら神秘性を強く感じさせるこの光の表現は、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの極めて高度な技量を示す実直な写実描写によって、通常ならば観る者に抱かせる現実感を緩和させるだけでなく、夜の場面に相応しい静謐感や、宗教的主題の深い精神性を高める効果も生み出している。 また本作中で最も光が強く当たる、聖ヨセフの前に現れた天使の顔は、どこか幼子イエスの面影を感じさせるほか、聖ヨセフとは異なり、蝋燭の炎に照らされ薄暗い闇の中で天使の身体がシルエット的に浮かび上がることによって、画面に描かれる身体のほぼ全面が深い影に支配されながらも、より存在感を増していることは特筆に値する。 ワシントン・ナショナル・ギャラリーが所蔵する『』やルーヴル美術館に所蔵される『』などと比較してみてもわかるよう、本作は現存するマグダラのマリア作品の中で最も単純化されており、マグダラのマリアはほぼ全裸に近い状態で描かれているにもかかわらず、裸婦像の女性的官能性を全く感じさせないどころか、極力構成要素を排している分、ラ・トゥール独特の明暗対比の大きな蝋燭の光の表現が強調され、場面の神秘性や思想性が際立っている。 また蝋燭の炎そのものや、それによって捲れあがる書籍の頁、マグダラのマリアが両手を添えるように持ち、対話しているかのような頭蓋骨の自然主義的な写実描写も特筆に値する出来栄えである。 さらに近代〜現代絵画のような印象すら受ける、面と深い陰影が顕著な人物(マグダラのマリアの肢体)の形態描写も注目すべき点のひとつである。 なお制作年代に関しては1630-1632年頃(一部では1630-1635年頃と位置付けている)としているものの、本作の細身の形態描写や単純化された人物の姿態などから晩年の作とする説も唱えられている。 5cm 油彩・画布 ロレーヌ博物館(ナンシー) フランス古典主義の画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの代表作『蚤をとる女(蚤を探す女)』。 主題以外の要素が殆ど示されない簡素な構成ながら、静謐な場面展開と蝋燭の光と深い陰影、圧倒的な写実的描写による自然主義的表現などは特筆に値する出来栄えである。 また赤みを帯びる色彩の類稀な調和性や、「若くもなく、老いてもいない、全裸でもなく、衣服を着るわけでもない」と美術研究家から論じられた独特のエロティックな女の表現も本作の大きな見所のひとつである。 かつて17世紀オランダの宗教・肖像画家ホントホルスの作と考えられ、個人の所蔵であった1955年にジョルジュ・ド・ラ・トゥールへと帰属された後、ロレーヌ博物館が入手した来歴をもつ本作は画面寸法や構成などの類似から、画家の『』との関連性が指摘されているほか、制作年については様式的特長から1635-1638年頃と推測されている。 ) フランス古典主義を代表する巨匠ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの現存する作品の中で、最も多い主題のひとつ『悔悛するマグダラのマリア』。 本作は繊細で丁寧な油彩描写や滑沢な絵肌などの特徴から、複数枚確認されているラ・トゥールが手がけたマグダラのマリア作品の中でも最初期に分類され、グラスでゆれる蝋燭の炎の神秘的な印象から、別名『ゆれる炎のあるマグダラのマリア』とも呼ばれている。 暗闇の中に灯される蝋燭の炎を見つめるマグダラのマリアの思想的な表情や、蝋燭の炎がつくり出す、マグダラのマリアの上半身前部と頭蓋骨、机上の書物の深く対比の大きい明暗は、このラ・トゥール独特の夜の情景の表現との相乗的な効果によって観る者により一層、神秘的で幻想的な印象を与えている。 制作年代は様式的特徴への考察に対する意見の相違のため諸説唱えられており、現在は不明とされながらも、その出来栄えは特に秀逸とされ、暗闇の中、蝋燭と鏡に映り込むのふたつの炎による明暗対比の大きい光によって、悔悛するマグダラのマリアが照らされ闇の中に浮かび上がり、ラ・トゥール独特の作品世界をつくり出している。 また本作のマグダラのマリアのやや世俗的な表情や豪華な鍍金装飾が施された鏡、そして鏡の前に置かれる真珠の飾り物などは、マグダラのマリアが現世を想い、表面的な改悛にしか至っていないことを示しており、他の現存する作品の深い精神性と宗教性に富んだ場面表現とは異なっているほか、作品の構成要素においても、形状に単純化が認められており、その点でも本主題を描いた作品の中で、最も注目すべき作品のひとつに数えられる。 本作において、右手で頬杖をつくマグダラのマリアは揺らめく蝋燭の炎(又はその先の鏡か鏡に映るもの)を一心に見つめながら、蝋燭の手前の厚い書籍の上に置かれる頭蓋骨(マグダラのマリアのアトリビュートのひとつ)に左手をかざしている。 マグダラのマリアの憂いとも悲観とも改悛とも解釈できる独特の表情を浮かべており、特に蝋燭の炎に照らされる瞳の中で微かに輝く一点の鈍光は、本作を観る者にも深い精神性と瞑想性を感じさせる。 また表現手法においてもラ・トゥール独特の闇と影で支配された世界観の中に灯される暖かで神秘的な光の表現や、滑らかな写実的描写を見せながらも深く陰影が落ちる部分を大胆に平面化する独自の様式など注目すべき点は多い。 なおフランスのナンシーにある「ロレーヌ美術館」や、ブザンソンの「時の博物館」などに本作の上半身のみを描いた模写が残されている。 )に所蔵される『』とほぼ同一の構図、構成で手がけられているのが最も注目すべき点のひとつである。 カウンティー美術館版が現存する複数の悔悛するマグダラのマリア作品の中でも最初期に描かれるとされるのに対し、様式的特徴から本作は最後期に制作されたと推測されており、特に灯される蝋燭が照らす全体的な光の表現は前者のように明確かつ対比の大きい明暗の描写から、精神的な熟成を感じさせる柔らかで深淵な光の描写へと変化を見せている。 またマグダラのマリアの、己の罪を悔い改める改悛に満ちた瞳の表情や憂いを帯びた表情は、本作に観る者を強く惹きつける重要な役割を果たしている。 主の昇天後の聖トマスの生涯については、インドへと渡り同地で福音を伝えたとの記録(言行録)が残されるも、その信憑性などを巡って古くから議論が続けられている。 本作の制作年代に関しては諸説唱えられているものの、表現的・様式的特徴から1632-35年頃とするのが一般的である。 画面中央でやや斜めに構える聖トマスは革製の衣服と青衣を身に着け、右手には槍を、左手には書物を持っている。 その表情や様子はラ・トゥールの大きな特徴である実直な自然主義的写実性によって聖トマスの内面的な性格を映したかのように、落ち着きと穏静に満ちている。 背景には他のラ・トゥールの作品同様、何も描かれていないものの、画面の左右で、強い光がつくりだす非常に大きな明暗対比が観る者に(聖人が醸し出すような)独特な緊張感や精神性を抱かせる。 なお、おそらくラ・トゥールの画業の初期頃(1615-25年頃?)に連作として制作された『アルビのキリストと十二使徒(現存する真作数は5点)』の中で手がけられた『』像が東京の国立西洋美術館に所蔵されている。 ラ・トゥールの作品は静謐で精神性の高い夜中を思わせる宗教画が主体であったが、このような風俗画でも、卓越した観察眼でいかさまを行なおうとする男の劇的な瞬間を捉えた類稀な作品を描いている。 また豪華ながら、どこか艶やかさで世俗的な身なりやテーブルに積まれた金貨から、中央の横目の女性はカードゲームに興じる高級娼婦であることが伺え、この娼婦に象徴される不審的な雰囲気は本作の大きな見所のひとつである。 道徳画でもあった本作は、遊興に溺れると騙されることを観る者に訴えている作品として解釈できるものの、今まさに、いかさまを行なわんとする男の視線は本作を観者を向き、観る者にこの行為に対する罪悪感や嫌悪感、そして傍観することである種の興奮的な感情を抱かせる。 なお本作より数年の後に、同主題、同構図でダイヤのAに掏りかえる(又は掏りかえた)瞬間を描いた『』を描いており、現在はルーヴル美術館が所蔵している。 本作に描かれる主題は、巨匠が最初に描いたとされる『』であり、おそらく『』の数年後に同主題、同構図で本作を描いたと推測される。 しかし制作年については1635-1638年頃とする説のほか、1632-35年頃とする説など研究者によって意見や見解が異なり、現在も議論が続いている。 本作と『』との決定的に異なる点は題名となっている、いかさま師が手にするトランプのマークであるが、その他の部分の違いや構図的な差異も確認されている。 いかさま師はトランプのマークの他に衣服に下がる飾り紐が、中央の横目の高級娼婦は首飾りや左手の角度やテーブルに置かれる金貨の数が、ワイン瓶を手にする給仕の女は衣服の色(トランプのマークとの対称性を思わせる)が、騙される若い男は衣服の丈や袖の色が異なるほか、『』と比べ、高級娼婦が給仕の女に近く配置され、騙される若い男がより孤立化している印象を観る者に与えている。 また中央の高級娼婦の面持ちが若干ふくよかに表現される反面、眉の描写がより鋭角的である為、不審的で騙詐的な表情が一層強調されていることも、本作の重要な点のひとつである。 本作に描かれるのは、白帽子を被った老婆の女占い師が若い男を占う風俗的主題で、この主題は絵画の巨匠を始めとし、数多くの画家が手がけている。 この白帽子を被った老婆がコインを用いて若い男の未来を占っているが、若い男の周りではジプシー女たちが男の持ち物を窃盗している。 老婆と男の間のジプシー女は、男の顔色を窺いながら手元では男が身に着ける金鎖を切っており、また男の背後のジプシー女らは、今まさに男の財布を盗まんと手を伸ばしている。 本作では登場人物の全てがほぼ垂直に配され、対象の形体や筆触にやや発達途上な部分が見られるものの、高度な写実描写による浮き彫り的な力強い表現は、観る者を圧倒するだけでなく、本場面へと誘うかのように強く惹きつける。 ラ・トゥールの作品としては例外的な昼の情景が描かれている点や、登場人物が纏う衣服などの時代考証が合わない点、他に類似のない署名などから過去には真贋が幾度も問われてきたものの、現在では真作であるとする説でほぼ占められる本作は、その来歴も不明な点が多く、1949年に本作を狙っていたルーヴル美術館が取得できず、画商ウィルデンスタインが取得し国外へ持ち出した為、その許可を与えた当時の文化相アンドレ・マルローが下院議会で、釈明しなければならない事態へと発展した。 なお本作はおそらくは騙される若い男を中心として描かれたものであり、後年、どこかの時代で左側部分が約30センチ前後切断されたと推測されているほか、上部を約6センチ程加筆されていることが判明している。 画面全体を包み込む蝋燭の光によって本場面を観る者に、より静謐で神秘的な印象を与える本作では、聖ヨセフは後の受難者イエスが背負いゴルゴダの丘を歩むことになる十字架の象徴とされる厚い角材に、両手持ちの錐(キリ)を用い穴を開ける大工作業をおこないながらも、その視線はイエスの方を向いている。 その傍らでは幼子イエスが蝋燭を手に、義父聖ヨセフの仕事を晧々と照らしており、互いの深い精神的な繋がりが表現されている。 本作で観る者の興味を最も惹きつけるのは、イエスが蝋燭にかざしている左手から透ける光の表現にある。 画家の作品においては、(しばしば登場する)蝋燭とその光が重要なモティーフであることは疑いないが、本作のそれは比類なき圧倒的な表現力と極めて高度な描写によって描かれており、画家の作品の中でも特に秀逸の出来栄えと存在感を示している。 なお制作年に関しては諸説唱えられているものの、画面全体の統一感のある落ち着いた光の表現や褐色を多用した色調から現在では多くの研究者が1640年頃(又は1640年代初頭)に手がけられたと位置付けている。 当初はヘリット・ファン・ホントホルストの作とされていたものの、1926年にジョルジュ・ド・ラ・トゥール研究の第一人者であるヘリット・フォッスによってラ・トゥールの作と認定されたほか、ルーヴル美術館に入った画家の最初の作品としても知られる本作では画面中央やや下部分に降誕した神の子イエスが、左右に聖母マリアとマリアの夫で神の子イエスの義父である聖ヨセフが、中心に羊飼いら3人が配されている。 本作は『ラ・ノッテ(夜)』とも呼ばれる16世紀エミリア派の大画家の『』に代表されるよう、神の子イエスの降誕を夜の情景の中に描いた作品であるが、最も特徴的なのは多くのラ・トゥール作品に共通する蝋燭の炎によるスポット的な光の描写にある。 厩の中で安らかに眠る神の子イエスに集中して当てられる蝋燭の炎は煌々と眩い光を放ちながらイエスを柔らかく包み込むように降誕したばかりの幼子を照らしている。 画面右では老聖ヨセフが左手で蝋燭の光を遮り、画面左では聖母マリアが祈りを捧げるような仕草を見せている。 神の子イエスに当てられる鮮明な光とは異なる、聖母マリアや聖ヨセフ、羊飼いたち登場人物のほか、闇夜全体を包み込むような薄明かりの表現もまた、本作の大きな見所のひとつである。 発見時は工房もしくは模写とされていた評価も、その後のX線の調査によって多数の修正跡が判明したことから、今日ではラ・トゥールの真作であると結論付けられている本作は、場面が屋外であることが確定している(画家の)唯一の現存する作品であり、その点でも非常に重要な作品と言える。 右手で松明を持ち、地面に横たわる(胸腹部に矢の刺さる)聖セバスティアヌスの手をとり様子を窺う聖イレネは、松明の光によって闇の中で最も強い光に照らされている。 これまで幾多の画家らが度々描いてきた、カトリックでは最も人気のあった聖人のひとりである聖セバスティアヌスは、柔らかい松明の光の加減とそこに落ちる深い陰によって全身が土気色で表現されているほか、聖イレネの背後の女性らは、(聖イレネの衣服同様)本作の中で最も色彩を感じさせる鮮やかな長頭巾を身に着けている。 残念ながら長い間劣悪な状況下に措かれていたため、画面の剥落など著しい損傷が認められる本作ではあるが、本場面に宿る聖イレネの深い慈愛や精神性、やがで回復する聖セバスティアヌスの深い聖性などは、静謐な場面描写と共に本作の最も大きな見所のひとつである。 なお本場面から聖イレネは看護婦の守護聖人となった。 画家の作品中、唯一年記が記されていることから、ラ・トゥール作品の様式やその制作年代を考察する基準的作品となっている本作に描かれる主題は、新約聖書マルコ福音書 14:66-72に記された、最後の晩餐時、「鶏が三度鳴く前に私を知らぬと否定するだろう。 しかし静謐な場面の中で描かれる聖ペテロの深い心理的な感情表現、自然主義的技法に基づく高度な写実性、微妙に変化する繊細に仕上げられた色彩など画家の様式化が示されるだけではなく、ラ・トゥール独特の豊かな表現や卓越した技法が随所に感じられる。 なお残される版画や模写作品などからラ・トゥールは聖ペテロを主題とした作品を複数枚手がけていることが知られているが、その殆どが現在までに消失している。 新生児、又はキリストの降誕とも呼ばれる本作は、かつてラ・トゥールと同時代に活躍した画家兄弟や17世紀フランスの版画家ジャック・カロの作と考えられていたものの、ラ・トゥールを再発見したH・フォッス(ヘルマン・フォッス)によって画家の作として帰属された作品で、19世紀以降、哲学者・批評家として高名なフランスのイポリット・テーヌを始めとした人々に特に称賛された古典作品としても広く知られている。 本作が制作された時期については、表現様式的特徴から多くの研究者は1648年以降から1651年頃までと推測しているも、一部の研究者はそれより少し遡る1645-48年頃の制作と指摘している。 また滑らかで繊細な油彩の質感や筆触など描写様式的にも、大半の研究者が本作が制作されたと推測されている1645-51年頃の画家の描写的特徴の一致が見られることなども注目すべき点のひとつである。 Copyright C Salvastyle.

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シャトーラトゥールとは?その特徴と歴史

ラトゥール

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