トクベツ アツ カイ。 #1 トクベツアツカイ

#1 トクベツアツカイ

トクベツ アツ カイ

黒 ちょっと休みが出来たからフラフラと外国に旅行に行った。 帰ってすぐにメンバーとの仕事があるからお土産を買っていったわけだが… なんのことはない、チョコレート。 箱から出して小袋わけされたのを3つずつくらい入れた。 行ったけれどお土産はないなんて言ったら多分みんなやいやい怒るやろうし、これで大丈夫やな。 最後、ヒナの分を用意して俺は6人分を紙袋にまとめた。 でも少し考えてから一つを取り出して入れ直した。 「みんなに…バレるかな?」 まぁ、大丈夫やろうと安心して次の日持って行った。 楽屋にみんなが集まってから俺は真ん中のテーブルにどさっと紙袋を置いた。 「裕ちんなにそれ」 「旅行の土産。 ちょっとやけどな」 「へぇ、横山くんにしては気がきくやん」 「俺にしてはってどういうことやねん」 嬉しそうにするみんなにひとつひとつ配って行った。 「すばるのは、コレ」 「ひとりひとり中身ちゃうん?」 「ん…まぁ、同んなじ…やけどぉ」 危ない危ないと勘の鋭いすばるの前を通りすぎて大倉に渡した。 そして最後に残った包みを… 「ひ、ヒナ」 「あ〜ありがとぉ。 」 ヒナにも喜んでもらえたみたい。 俺はニカっと笑いながら紙袋を折りたたんだ。 向こうではすでに食べているらしく、美味しいという声が聞こえた。 「これどこの国の?」 「それはなぁ……」 と今回の旅行の話をしながら横目でヒナを見つめていた。 そして俺の土産の袋をスルリと開けたのが見えて、どきりと胸を鳴らした。 「あっちの天気はどうやった?」 「……」 「横ちょ?」 パシっとすばるが俺の頭を叩いて俺は我に帰った。 背中の方から聞こえるカシャカシャと袋の音。 そっちにしか集中がいかない。 口先だけで俺はヤスの質問に答えていた。 ガタッとヒナが立ったらしい。 ふと振り返ると俺の方を見て美味しそうにチョコを食べていた。 「ヨコ、4つもくれたんやな。 太っ腹やん」 「ばっ…ヒナ、」 恐る恐るみんなのほうに向き直る。 するとあるものは怪訝な顔をして、あるものは丸い目をして俺を見つめた。 睨んだ、の方が正しそうやけど。 「なんや…」 「俺のは3つやぞ」 「俺も。 」 「うん。 確かに3つやった。 もう食べたけど」 口々にそう言う。 わかっている。 みんなには3つしか入れへんかったもん。 「間違えてん。 寝る前にやったから。 ごめん、ごめん」 「ほんまに?」 なおも疑い深く顔を寄せてきた。 ヒナはなんの話やって感じでチョコを投げ食べた。 もちろん俺は間違ったわけじゃなく意図的に入れたんや。 例えば女の子が手作りチョコで、1番上手にできたのを本命に渡すような。 そんな気持ちで。 「て、いうか村上くんの袋、なんか膨らんでへん?まだなんか入ってるんちゃう…」 「ほんまや!」 「ちゃう。 なんも入ってへんわ」 と、俺が必死に止めるのも知らずヒナは袋をゴソゴソと探った。 「なんか箱が入ってるけど…ヨコ、これなに?」 綺麗にラッピングしたからヒナはビリビリ開けるのを拒んだらしく、俺に聞いてきた。 「…さぁ」 とぼける俺にすばるがニヤニヤしながら近づいてきた。 マルは手で銃をつくって俺の頭に刺す。 どっくんはヒナのところに行って実物をまじまじと見つめた、ヤスと大倉はなんやろな〜とほのぼの話している。 「なにを入れたんや。 言え!」 「言わんと撃つで」 「言いません。 」 「言え!!」 すばるの美しい叫び声が楽屋中に響いた。 これ以上黙ると厄介なことになりそうやと思ったから小さな声でつぶやいた。 「こ、 コップです。 その声にふっと笑ったのもつかの間、すばるが今にも吹き出しそうになりながらまたもや攻める 「なんでコップやねん。 」 「ヒナが、この前コップ割ってもうたって言ってて……それで、 はい。 」 外国の雑貨屋でヒナにぴったりのコップを見つけたから衝動的に買った。 どうやって渡せばいいのか迷った挙句こういうかたちをとったんやけど、かえって失敗やったんかもしれん… 「そうやねん。 コップ欲しかったから。 ありがとうなヨコ」 みんなが一瞬、微笑ましく見守ったがしかし、まだ疑問は耐えないらしい。 そらそうやろうと思ったが。 「なんでヒナだけ買ったん?しかもチョコは4つやし」 「それは……」 「信ちゃんだけ特別扱いしすぎやで」 特別扱い…と言われると首を触れない。 ヒナが特別なのは間違いじゃないから。 俺にとって、の話だけど。 人はそれを片思い、って言うんやろうか。 「なんで村上くんは特別なん?」 「なんで?横山くん」 ……なんでって、そんなこと言えるわけない。 「それは言えへん」 「教えてぇなヨコ。 ヒナを特別扱いした理由」 俺はばっと立って顔を手で隠した。 そんなん言ったらそれこそが告白みたいなもんやん。 別にみんなは特別な理由を言えって言っただけで誰もヒナを好きって言えとは言ってへん。 理由なんか適当に考えればよかったのに。 俺は…アホや。 ただ悔やむ俺の肩をポンと叩いてすばるは 「今日はここらへんにしたるわ」 と親指を立てて見せた。 みんなもなにも聞かなかったことにすると言って各々の位置に戻った。 聞いていたのかどうかもわからないヒナをそっと見つめると微笑み返して誰にも聞こえないように耳元で囁いた。 「いつか、聞かせてな」 「なにを?」 「告白。 」 へっ?と聞き返す前にヒナは耳元から離れた。 覗き込む俺の口に土産のチョコを入れた。 口封じのように。 コクリと頷いて異国の甘いチョコをコロコロと口で転がした。 家でひとつ食べたときよりも特別な味。 「ヒナもしてるん?」 「なに?」 「俺を……」 特別扱い。 おわり.

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#1 トクベツアツカイ

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[コミック] b579abbl01088 トクベツアツカイ。 3 -正義- - アダルト電子書籍 [コミック] b579abbl01088 トクベツアツカイ。 3 -正義-のパッケージ画像 [コミック] b579abbl01088 トクベツアツカイ。 3 -正義-の詳細• タイトル : トクベツアツカイ。 3 -正義-• カテゴリ : コミック 電子書籍• 著者 : 名仁川るい コミックバベル編集部• 品番 : b579abbl01088• 出版社 : 文苑堂• シリーズ : トクベツアツカイ。 ジャンル : 美乳 単話 美少女 中出し オリジナル ラブ&H 110円均一 先行販売• ページ数 : 22ページ• 配信開始 : 2019-07-22• レビュー数 : 2• レビュー平均点 : 2.

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参考文献

トクベツ アツ カイ

黒 ちょっと休みが出来たからフラフラと外国に旅行に行った。 帰ってすぐにメンバーとの仕事があるからお土産を買っていったわけだが… なんのことはない、チョコレート。 箱から出して小袋わけされたのを3つずつくらい入れた。 行ったけれどお土産はないなんて言ったら多分みんなやいやい怒るやろうし、これで大丈夫やな。 最後、ヒナの分を用意して俺は6人分を紙袋にまとめた。 でも少し考えてから一つを取り出して入れ直した。 「みんなに…バレるかな?」 まぁ、大丈夫やろうと安心して次の日持って行った。 楽屋にみんなが集まってから俺は真ん中のテーブルにどさっと紙袋を置いた。 「裕ちんなにそれ」 「旅行の土産。 ちょっとやけどな」 「へぇ、横山くんにしては気がきくやん」 「俺にしてはってどういうことやねん」 嬉しそうにするみんなにひとつひとつ配って行った。 「すばるのは、コレ」 「ひとりひとり中身ちゃうん?」 「ん…まぁ、同んなじ…やけどぉ」 危ない危ないと勘の鋭いすばるの前を通りすぎて大倉に渡した。 そして最後に残った包みを… 「ひ、ヒナ」 「あ〜ありがとぉ。 」 ヒナにも喜んでもらえたみたい。 俺はニカっと笑いながら紙袋を折りたたんだ。 向こうではすでに食べているらしく、美味しいという声が聞こえた。 「これどこの国の?」 「それはなぁ……」 と今回の旅行の話をしながら横目でヒナを見つめていた。 そして俺の土産の袋をスルリと開けたのが見えて、どきりと胸を鳴らした。 「あっちの天気はどうやった?」 「……」 「横ちょ?」 パシっとすばるが俺の頭を叩いて俺は我に帰った。 背中の方から聞こえるカシャカシャと袋の音。 そっちにしか集中がいかない。 口先だけで俺はヤスの質問に答えていた。 ガタッとヒナが立ったらしい。 ふと振り返ると俺の方を見て美味しそうにチョコを食べていた。 「ヨコ、4つもくれたんやな。 太っ腹やん」 「ばっ…ヒナ、」 恐る恐るみんなのほうに向き直る。 するとあるものは怪訝な顔をして、あるものは丸い目をして俺を見つめた。 睨んだ、の方が正しそうやけど。 「なんや…」 「俺のは3つやぞ」 「俺も。 」 「うん。 確かに3つやった。 もう食べたけど」 口々にそう言う。 わかっている。 みんなには3つしか入れへんかったもん。 「間違えてん。 寝る前にやったから。 ごめん、ごめん」 「ほんまに?」 なおも疑い深く顔を寄せてきた。 ヒナはなんの話やって感じでチョコを投げ食べた。 もちろん俺は間違ったわけじゃなく意図的に入れたんや。 例えば女の子が手作りチョコで、1番上手にできたのを本命に渡すような。 そんな気持ちで。 「て、いうか村上くんの袋、なんか膨らんでへん?まだなんか入ってるんちゃう…」 「ほんまや!」 「ちゃう。 なんも入ってへんわ」 と、俺が必死に止めるのも知らずヒナは袋をゴソゴソと探った。 「なんか箱が入ってるけど…ヨコ、これなに?」 綺麗にラッピングしたからヒナはビリビリ開けるのを拒んだらしく、俺に聞いてきた。 「…さぁ」 とぼける俺にすばるがニヤニヤしながら近づいてきた。 マルは手で銃をつくって俺の頭に刺す。 どっくんはヒナのところに行って実物をまじまじと見つめた、ヤスと大倉はなんやろな〜とほのぼの話している。 「なにを入れたんや。 言え!」 「言わんと撃つで」 「言いません。 」 「言え!!」 すばるの美しい叫び声が楽屋中に響いた。 これ以上黙ると厄介なことになりそうやと思ったから小さな声でつぶやいた。 「こ、 コップです。 その声にふっと笑ったのもつかの間、すばるが今にも吹き出しそうになりながらまたもや攻める 「なんでコップやねん。 」 「ヒナが、この前コップ割ってもうたって言ってて……それで、 はい。 」 外国の雑貨屋でヒナにぴったりのコップを見つけたから衝動的に買った。 どうやって渡せばいいのか迷った挙句こういうかたちをとったんやけど、かえって失敗やったんかもしれん… 「そうやねん。 コップ欲しかったから。 ありがとうなヨコ」 みんなが一瞬、微笑ましく見守ったがしかし、まだ疑問は耐えないらしい。 そらそうやろうと思ったが。 「なんでヒナだけ買ったん?しかもチョコは4つやし」 「それは……」 「信ちゃんだけ特別扱いしすぎやで」 特別扱い…と言われると首を触れない。 ヒナが特別なのは間違いじゃないから。 俺にとって、の話だけど。 人はそれを片思い、って言うんやろうか。 「なんで村上くんは特別なん?」 「なんで?横山くん」 ……なんでって、そんなこと言えるわけない。 「それは言えへん」 「教えてぇなヨコ。 ヒナを特別扱いした理由」 俺はばっと立って顔を手で隠した。 そんなん言ったらそれこそが告白みたいなもんやん。 別にみんなは特別な理由を言えって言っただけで誰もヒナを好きって言えとは言ってへん。 理由なんか適当に考えればよかったのに。 俺は…アホや。 ただ悔やむ俺の肩をポンと叩いてすばるは 「今日はここらへんにしたるわ」 と親指を立てて見せた。 みんなもなにも聞かなかったことにすると言って各々の位置に戻った。 聞いていたのかどうかもわからないヒナをそっと見つめると微笑み返して誰にも聞こえないように耳元で囁いた。 「いつか、聞かせてな」 「なにを?」 「告白。 」 へっ?と聞き返す前にヒナは耳元から離れた。 覗き込む俺の口に土産のチョコを入れた。 口封じのように。 コクリと頷いて異国の甘いチョコをコロコロと口で転がした。 家でひとつ食べたときよりも特別な味。 「ヒナもしてるん?」 「なに?」 「俺を……」 特別扱い。 おわり.

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