分限 休職 処分。 分限処分と懲戒処分とは?

公務員はうつ病で休み続けるといつクビになるのか?〜分限免職とは|元公務員が経験した職場環境の実態と生き抜くための資産運用と転職。

分限 休職 処分

分限処分の"分限"は身分保障の限界という意味を持つそうです。 その言葉通り分限処分にはこれ以上あなたの身分を保障することは難しいですよ、という意味が込められています。 具体的には例えば勤務実績が良くないときや、心身の故障などからその仕事を続けていくことが困難な場合など、本人に責任があるなし関わらずに、職務を廃止するなどの処分を下すことを指すようです。 処分の種類には、降任、免職、休職、降給の4つがあります。 懲戒処分とは違法行為などが行われた際に労働者に対して与えられる罰則 一方懲戒処分とは、労働者に重大な違法行為や、職場の風紀を乱すなどといった行為が続いた際に労働者に罰則を与える意味合いで行われる処分のことを指します。 処分の種類には免職、停職、減給、戒告のこちらも4種類あり、民間企業でも就業規則にてどんな行為が懲戒処分となりうるのか等の、処分についての規定を設けているケースが多いです。 分限処分と懲戒処分の違いは処分の目的 ここからは分限処分と懲戒処分の違いについてみていきます。 分限処分と懲戒処分の大きな違いは処分を下す目的にあります。 このように処分にあたっての目的に2つの処分の目的の違いがあります。 分限処分では退職金は支払われるケースが多い 前述のように、懲戒処分と分限処分とでは処分を下す目的に違いがあります。 そのため退職金等の取り扱いにも違いが出るようです。 具体的には、懲戒処分は労働者に一定の制裁を与えるために行われる処分であるため、原則退職金の支給はありません。 そして、即時解雇も可能です。 一方分限処分は懲戒処分のような労働者を罰するという意味合いはく、あくまでも公務の効率性を保つという目的のもと行われる処分のため、退職金の支給や解雇予告も原則行われるようです。 分限・懲戒どちらも本人の意思に反する処分 このように分限処分と懲戒処分では処分の目的に違いがあるため、退職の取り扱いにも違いがあります。 ただ2つの処分どちらにも共通している部分も存在するようです。 それはどちらの処分も本人の意思とは関係なく、半ば強制的に行われる処分である点です。 分限処分は懲罰的な意味合いこそないものの、免職になれば民間企業でいえば解雇に相当する厳しい処分となります。 そのため懲戒処分同様、処分の際本人の意向は考慮されません。 分限処分も懲戒処分同様判断は慎重に行う 懲戒処分を下すということは、最悪の場合労働者の生活の基盤を奪うだけでなく、今後の再就職にも多大なる影響を与えます。 そのため処分の決定には相当の慎重さが求められ、判断にあたっては法令遵守が原則です。 分限処分を下す際の判断もその点は同様でしょう。 分限処分の場合は任命権者が処分の判断を下すとされていますが、その裁量は限られ、あくまでも合理的かつ慎重な判断が求められるようです。 目的に違いはありますが、慎重な判断が求められるという点においては違いはありません。 分限処分は公務の効率性を保つためであり懲戒処分は制裁を与えるためという目的の違いがある 分限処分と懲戒処分の意味と違いについてみてきました。 みてきたように分限処分と懲戒処分は処分を下す目的に違いがあります。 そのため退職金などの取り扱いにおいても一定の違いがあり、分限処分の場合は免職であっても退職金は支給されます。 ただ、どちらの処分も処分の内容によっては、労働者のその後の人生にも大きな影響を及ぼしかねないため、その判断は法令に基づき慎重に行われます。 これらの違いをよく理解しておくと良いでしょう。 こちらもあわせて読みたい!.

次の

分限処分と懲戒処分とは?

分限 休職 処分

地方公務員とは 地方公務員とは、普通地方公共団体、特別地方公共団体または特定地方独立行政法人に勤務し、その事務処理に従事することによって、給与、報酬あるいは手当といった対価を得ている者すべてをいうものと解されています。 地方公務員には、特別職と一般職があります。 特別職には、地方公務員法が適用されませんので、以下では一般職を前提に説明します。 分限の意義と分限事由 分限とは 分限とは、 職員の身分上の変動をいいます。 公務の能率の維持及びその適正な運営の確保を目的として認められています。 分限は、懲戒と異なり職員の責任を追及する制度ではありません。 地方公務員法28条(降任、免職、休職等) 1項「職員が、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、その意に反して、これを降任し、又は免職することができる。 」 一「人事評価又は勤務の状況を示す事実に照らして、勤務実績がよくない場合」 二「人身故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合」 三「前2号に規定する場合のほか、その職に必要な適格性を欠く場合」 四「職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合」 イ 「人事評価又は勤務の状況を示す事実に照らして、勤務実績がよくない場合」 「勤務実績がよくない場合」の該当性は、当該事実を示す書面等の客観的証拠足りうる資料に依拠してなされるとされています。 また、国においては、「人事院規則11-4」及び「人事院規則11-4の運用について」により、要件や手続きの明確化が図られたところであり、各地方公共団体においても、こうした国における取組の内容を踏まえ、適切な対応が求められています()。 そのため、「勤務実績がよくない場合」の判断においても、下記の「人事院規則11-4」及び「人事院規則11-4の運用について」が参考になります。 人事院規則11-4第7条(本人の意に反する降任又は免職) 1項「法第78条第1号の規定により職員を降任させ、又は免職することができる場合は、次に掲げる場合であつて、指導その他の人事院が定める措置を行つたにもかかわらず、勤務実績が不良なことが明らかなときとする。 」 一「当該職員の能力評価又は業績評価の全体評語(人事評価政令第9条第3項(人事評価政令第14条において準用する場合を含む。 )に規定する確認が行われた人事評価政令第6条第1項に規定する全体評語をいう。 次条第1項において同じ。 )が最下位の段階である場合」 二「前号に掲げる場合のほか、当該職員の勤務の状況を示す事実に基づき、勤務実績がよくないと認められる場合」 人事院規則11-4(職員の身分保障)の運用について 第7条関係 3「この条の第1項各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、同項の『人事院が定める措置』として次に掲げる措置のいずれかをとるものとする。 」 ウ 「心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合」 「心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合」とは、当該職員の心身に故障があり、職務に支障が生じ、かつ、その回復の見込みがないか、極めて長期の療養を要する見込みである場合をいいます。 心身の故障は、その該当性判断に際しては医師の診断を経ることを要します。 極めて長期の療養を要する見込みとは、当該故障が分限休職の措置によってはまかなえないほどの長期の治療を要し、回復の見込みのないものであることを要します。 「同2号の「心身の故障のため,職務の遂行に支障があり,又はこれに堪えない場合」とは, 当該職員の精神又は肉体に故障があり,職務に支障を生じ,かつ,その回復の見込みがないか,きわめて長期間治療を要する見込みである場合をいうと解される(この場合,他に職務遂行上支障がなく,又はこれに堪えうる職がある場合は降任により,ない場合は免職により措置することになる。 現実には,精神又は肉体の故障の治療のために,病気休暇,休職を経て,最終的に免職に至るという経過をたどることが一般的であろう。 」 「…処分対象行為を含む原告の問題行動は,統合失調症を中心とする原告の精神疾患に起因するものと推認されるから,地公法28条1項2号所定の『心身の故障のため,職務の遂行に支障があり,又はこれに堪えない場合』に該当する可能性があるところ, 同号に該当する場合の分限免職処分の手続に当たっては,前判示のとおり指定医師の診断が必要であると解すべきであるが,本件において,処分行政庁は,原告に対して指定医師の受診を命ずる受診命令を発令しておらず,主治医の意見も聞いていないのであるから,このような事情の下において,地公法28条1項1号,3号に該当する事由があるとして分限免職処分を行うことはできないものというべきである。 」 エ 「その職に必要な適格性を欠く場合」(3号) 「その職に必要な適格性を欠く場合」とは、当該職員の簡単に矯正することのできない持続性を有する素質、能力、性格等に基因してその職務の円滑な遂行に支障があり、または支障を生ずる高度の蓋然性が認められる場合をいいます。 地方公務員「法二八条一項三号所定の処分事由についてみるに、同号にいう『その職に必要な適格性を欠く場合』とは、 当該職員の簡単に矯正することのできない持続性を有する素質、能力、性格等に基因してその職務の円滑な遂行に支障があり、または支障を生ずる高度の蓋然性が認められる場合をいうものと解されるが、この意味における適格性の有無は、当該職員の外部にあらわれた行動、態度に徴してこれを判断するほかはない。 」 「その場合、個々の行為、態度につき、その性質、態様、背景、状況等の諸般の事情に照らして評価すべきことはもちろん、それら一連の行動、態度については相互に有機的に関連づけてこれを評価すべく、さらに当該職員の経歴や性格、社会環境等の一般的要素をも考慮する必要があり、これら諸般の要素を総合的に検討したうえ、当該職に要求される一般的な適格性の要件との関連においてこれを判断しなければならないのである。 」 「そしてこの場合,ひとしく適格性の有無の判断であつても、分限処分が降任である場合と免職である場合とでは、前者がその職員が現に就いている特定の職についての適格性であるのに対し、後者の場合は、現に就いている職に限らず、転職の可能な他の職をも含めてこれらすべての職についての適格性である点において適格性の内容要素に相違があるのみならず、その結果においても、降任の場合は単に下位の職に降るにとどまるのに対し、免職の場合には公務員としての地位を失うという重大な結果になる点において大きな差異があることを考えれば、 免職の場合における適格性の有無の判断については、特に厳密、慎重であることが要求されるのに対し、降任の場合における適格性の有無については、公務の能率の維持およびその適正な運営の確保の目的に照らして裁量的判断を加える余地を比較的広く認めても差支えないものと解される。 」 オ 「職制又は定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合」(4号) 「職制」とは、法令の根拠に基づき設けられる地方公共団体の内部組織をいいます。 「定数」とは、法令に基づき決定された職員の員数をいいます。 「予算の減少」とは、予算額の絶対的減少に限らず、予算額算定の基礎に変更が生じ、そのために当初予算額により支弁されるべき職員数・事業量・事務量の減少を余儀なくされ、廃職や過員を生ずるに至ったような場合を含みます。 「地公法二七条二項は、職員はこの法律で定める事由による場合でなければその意に反して免職されない旨定め、同法二八条一項四号は、職員の降任又は免職事由の一として定められているが、同号にいう『定数の改廃』がいかなる法形式で定められなければならないかについては、同法上何らの定めがない。 そうして、地方自治法一七二条三項に『職員の定数は、条例でこれを定める。 』と規定されていることからすれば、一見「定数の改廃」は条例で定めることが要求されているごとくである。 」 「しかし、他方、市町村の職制についてみれば、同法一五八条七項が『市町村長は、その権限に属する事務を分掌させるため、条例で必要な部課を設けることができる。 』とし、地公企法一四条が『地方公営企業を経営する地方公共団体に、管理者の権限に属する事務を処理させるため、条例で必要な組織を設ける。 』としているものの、同法九条一号は『その権限に属する事務を分掌させるため必要な分課を設けること』を地方公営企業管理者の担当事務としている。 したがつて、条例で基本的な行政組織が定められた場合にも、管理者は管理規程を制定してそれ以下の内部組織を定めることができるのであるが、管理者が管理規程でその内部組織を定めた場合において、これに職員を配置するには必らず条例の定めによらなければならないとは到底解せられないから、 管理者は、管理規程自体において内部組織の設置とともにこれに配置すべき職員の職種、定数等をも定めることができるものというべく、管理者が管理規程をもつてその内部組織への職員定数を設定又は変更したような場合には、地公法二八条一項四号にいわゆる『定数の改廃』にあたると解するのが相当である。 」 「原告らの右『定数の改廃』は条例をもつて定められるべきであるとの主張は、地方公務員の身分保障の趣旨を分限免職事由策定の手続面において徹底させようとするもので傾聴に値するけれども、後述のとおり、分限免職処分権濫用の判断にあたつては、当局側において、右処分を避けるための措置を講じたか否か、被処分者等を納得せしめるに足りる手段(団体交渉)を尽くしたか否かなどがその要素として検討されなければならないところ、これは分限免職処分実施の手続面において地方公務員に対する身分保障の趣旨を反映させたものというべく、企業管理者の管理規程をもつてする職員定数の変更が分限事由としての『定数の改廃』にあたると解したとしても、必らずしも地方公務員の身分保障に欠けることにはならないと解される。 地方公務員法28条(降任、免職、休職等) 2項「職員が、左の各号の一に該当する場合においては、その意に反してこれを休職することができる。 懲戒の意義と懲戒事由 懲戒とは 懲戒とは、 公務員としてふさわしくない非行がある場合に、その責任を確認し、公務員関係の秩序を維持するため、科される制裁です。 地公共済法に基づく長期給付を減額され(地公共済法111条1項、地公共済令27条1項2号)、退職手当を支給されないのが通常です(退職手当12条1項1号参照)。 地公共済法に基づく長期給付を減額され(地公共済法111条1項。 地公共済令27条1項3号)、退職手当を減額されるのが通常です(退職手当6の4参照)。 懲戒事由ごとの懲戒処分の内容については、国家公務員に関するものですが、人事院が作成した「」が参考になります。 地方公務員法27条(分限及び懲戒の基準) 3項「職員は、この法律で定める事由による場合でなければ、懲戒処分を受けることがない。 」 地方公務員法29条(懲戒) 1項「職員が次の各号の位置に該当する場合においては、これに対し懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる。 」 一「この法律若しくは第57条に規定する特例を定めた法律又はこれに基く条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合」 二「職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合」 三「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合」 分限処分・懲戒処分を争う方法 手続 分限処分や懲戒処分を争う主な訴訟手続きは、 取消訴訟(行政事件訴訟法3条2項)です。 もっとも、地方公務員法では審査請求前置主義が採用されており、 分限処分や懲戒処分については、審査請求をした後でなければ、取り消し訴訟を提起できないとされています(行政事件訴訟法8条1項但書、地方公務員法51条の2、同法49条1項)。 なお、取消訴訟以外にも、懲戒処分の差止めを求める訴訟(行政事件訴訟法3条7項)や、職務命令に基づく義務の不存在確認を求める訴訟(行政事件訴訟法4条)が提起される場合もあります(最判平24.2.9民集66巻2号183頁[教職員国旗国歌訴訟(予防訴訟)上告審判決])。 行政事件訴訟法8条(処分の取消しの訴えと審査請求との関係) 1項「処分の取消しの訴えは、当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することを妨げない。 ただし、法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、この限りでない。 」 地方公務員法51条の2(審査請求と訴訟の関係) 「第49条第1項に規定する処分であって人事委員会又は公平委員会に対して審査請求をすることができるものの取消しの訴えは、審査請求に対する人事院会又は公平委員会の裁決を経た後でなければ、提起することができない。 」 地方公務員法49条(不利益処分に関する説明書の交付) 1項「任命権者は、職員に対し、懲戒その他その意に反すると認める不利益な処分を行う場合においては、その際、その職員に対し処分の事由を記載した説明書を交付しなければならない。 」 裁量権 各処分事由の規定文言は相当に解釈の幅を有し、任命権者は、処分事由の認定について、裁量権をもつとされます。 また、各処分の事由が重なる場合もあることから、任命権者は、いずれの処分を選択するかの裁量をもつとされます。 行政庁に裁量がある場合に、取消訴訟が認容されるには、裁量権の逸脱濫用があることを要します(行政事件訴訟法30条)。 そのため、 分限処分及び懲戒処分の効力を争う場合には、上記裁量権の逸脱濫用があるかどうかという点について、検討することになります。 「分限制度の右のような趣旨・目的に照らし、かつ、同条に掲げる処分事由が被処分者の行動、態度、性格、状態等に関する一定の評価を内容として定められていることを考慮するときは、同条に基づく 分限処分については、任命権者にある程度の裁量権は認められるけれども、もとよりその純然たる自由裁量に委ねられているものではなく、分限制度の上記目的と関係のない目的や動機に基づいて分限処分をすることが許されないのはもちろん、処分事由の有無の判断についても恣意にわたることを許されず、考慮すべき事項を考慮せず、考慮すべきでない事項を考慮して判断するとか、また、その判断が合理性をもつ判断として許容される限度を超えた不当なものであるときは、裁量権の行使を誤つた違法のものであることを免れないというべきである。 そして、任命権者の分限処分が、このような違法性を有するかどうかは、同法八条八項にいう法律問題として裁判所の審判に服すべきものであるとともに、裁判所の審査権はその範囲に限られ、このような違法の程度に至らない判断の当不当には及ばないといわなければならない。 」 「懲戒権者は、懲戒事由に該当すると認められる行為の原因、動機、性質、態様、結果、影響等のほか、当該公務員の右行為の前後における態度、懲戒処分等の処分歴、選択する処分が他の公務員及び社会に与える影響等、諸般の事情を考慮して、懲戒処分をすべきかどうか、また、懲戒処分をする場合にいかなる処分を選択すべきか、を決定することができるものと考えられるのであるが、その判断は、右のような広範な事情を総合的に考慮してされるものである以上、平素から庁内の事情に通暁し、部下職員の指揮監督の衝にあたる者の裁量に任せるのでなければ、とうてい適切な結果を期待することができないものといわなければならない。 それ故、公務員につき、国公法に定められた懲戒事由がある場合に、懲戒処分を行うかどうか、懲戒処分を行うときにいかなる処分を選ぶかは、懲戒権者の裁量に任されているものと解すべきである。 もとより、右の裁量は、恣意にわたることを得ないものであることは当然であるが、 懲戒権者が右の裁量権の行使としてした懲戒処分は、それが社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し、これを濫用したと認められる場合でない限り、その裁量権の範囲内にあるものとして、違法とならないものというべきである。 したがつて、裁判所が右の処分の適否を審査するにあたつては、懲戒権者と同一の立場に立つて懲戒処分をすべきであつたかどうか又はいかなる処分を選択すべきであつたかについて判断し、その結果と懲戒処分とを比較してその軽重を論ずべきものではなく、懲戒権者の裁量権の行使に基づく処分が社会観念上著しく妥当を欠き、裁量権を濫用したと認められる場合に限り違法であると判断すべきものである。 」 公正の原則 分限処分や懲戒処分は、「公正でなければならない」とされています(地方公務員法27条1項)。 公正の原則は、裁量の逸脱濫用の有無を判断する基準として機能するとされています。 「地公法は、同法所定の懲戒事由がある場合に、懲戒権者が、懲戒処分をすべきかどうか、また、懲戒処分をするときにいかなる処分を選択すべきかを決するについては、公正であるべきこと(二七条一項)を定め、平等取扱いの原則(一三条)及び不利益取扱いの禁止(五六条)に違反してはならないことを定めている以外に、具体的な基準を設けていない。 したがって、その決定は、懲戒事由に該当する行為の原因、動機、性質、態様、結果、影響等のほか、当該公務員の右行為の前後における態度、懲戒処分等の処分歴等、諸般の事情を考慮してする懲戒権者の裁量に任されているものと解すべきである。 」 「もとより、右の裁量は、恣意にわたることを得ないことは当然であるけれども、それが右のような広範な事情を総合的に考慮してされるものである以上、裁判所において懲戒処分の適否を審査するにあたっては、懲戒権者と同一の立場に立って懲戒処分をするべきであったかどうか、また、いかなる処分を選択すべきであったかについて判断し、その結果と懲戒処分とを比較してその軽重を論ずべきものではなく、懲戒権者の裁量権の行使に基づく処分が社会観念上著しく妥当を欠き、裁量権を濫用したと認められる場合に限り違法であると判断すべきものであると解される(最高裁判所昭和四七年(行ツ)第五二号同五二年一二月二〇日第三小法廷判決・民集三一巻七号一一〇一頁参照)ので、この見地に立って、本件処分が社会観念上著しく妥当を欠くと認められるかどうかについて検討することとする。 」 「… 懲戒処分を決定するにあたり考慮すべき前記説示のような諸事情に差異がないのに、その一部の者のみが処分を受けたとすれば、その懲戒処分は前示公正の原則、平等取扱いの原則に照らして社会観念上著しく妥当性を欠き、懲戒権者が裁量権の範囲を逸脱し、濫用したものとして違法であるということができる。 」 「したがって,加西市長は,非違行為の原因,動機,性質,態様,結果,影響等のほか,加西市職員の非違行為の前後における態度,懲戒処分等の処分歴,選択する懲戒処分が他の公務員及び社会に与える影響等,諸般の事情を考慮して,懲戒処分をすべきかどうか,また,懲戒処分をする場合にいかなる処分をすべきかを,その裁量により決定することができると解される(最高裁判所昭和52年12月20日第三小法廷判決・民集31巻7号1101頁参照)。 」 「もっとも, その裁量も全くの自由裁量ではないのであって,決定された懲戒処分が社会通念上著しく妥当を欠いて苛酷であるとか,著しく不平等であって,裁量権を濫用したと認められる場合,公正原則,平等原則に抵触するものとして違法となると解される。

次の

公務員の病気休暇と休職制度の違いは?その特徴について|元公務員が経験した職場環境の実態と生き抜くための資産運用と転職。

分限 休職 処分

現在、当市では、心身の故障中である職員について、当該職員の意向に基づき、主治医の診断書を取得してもらい、分限休職処分を行っております。 ところが、職員Yの場合、心身が故障中であるにもかかわらず、主治医が「療養が必要である」旨の診断書を書いてくれません。 そこで、当市としては、産業医2名の意見書をもって診断書の代替とし、本人の意に反する分限休職をする予定です。 (1) 手順としては、当市職員懲戒分限審査委員会の審査を経て、市長決裁後に、Y職員に発令通知書を交付する流れでよろしいでしょうか。 また、審査委員会の審査を経ずに処分をすることは可能でしょうか。 (2) Y職員の意に反する休職処分を行った後に、3年満了年月日において、復職が難しいと判断された場合、分限免職は3年満了年月日をもってすることはできますか。 (3) (2)の場合、労働基準法の解雇予告との兼ね合いで、3年満了年月日の1か月後でないと免職させることができない場合、その間については、無給求職中で給料が支給されていない職員に給料の補償が必要でしょうか。 2 法第28条第1項第2号の規定に該当する者として、職員を降任し若しくは免職する場合または、同条第2項第1号の規定に該当するものとして職員を休職する場合においては、指定医師をして、あらかじめ診断を行なわせなければならない。 3 法第28条第1項第3号の規定に該当する者として職員を降任または免職することができる場合は、その職員が現に有する適格性を必要とする他の職に転任させることができない場合とする。 4 職員の意に反する降任若しくは免職または休職の処分は、その旨を記載した書面を当該職員に交付して行なわなければならない。 (休職の期間) 第4条 法第28条第2項第1号又は第2条の規定に該当する場合における休職の期間は、3年を超えない範囲内において、個々の場合において、任命権者が定める。 この休職の期間が3年に満たない場合においては、休職にした日から引き続き3年を超えない範囲内において、これを更新することができる。 2 法第28条第2項第2号の規定に該当する場合における休職の期間は、当該刑事事件が裁判所に係属する間とする。 )に対する次に掲げる処分について審査答申する。 (1) 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第29条に基づく懲戒処分 (2) 地方公務員法第28条に基づく職員の意に反する免職、休職、降任及び降給の処分 分限休職は、職員に職を保有させたまま一定期間職務に従事させない処分をいいます。 職員が心身の故障に陥った場合、職員の申し出により、休職にすることが多いのですが、Y職員のように、自ら休職をすることを拒否し、主治医にも、「療養が必要である」旨の診断書を提出しないように求めることがあります。 このような場合には、分限休職処分をすることとなります。 甲市職員の分限に関する条例第3条第2項は、「法第28条第1項第2号の規定に該当する者として、職員を降任し若しくは免職する場合または、同条第2項第1号の規定に該当するものとして職員を休職する場合においては、指定医師をして、あらかじめ診断を行わせなければならない。 」と規定していますから、指定医師1名の診断をあらかじめ受けさせなければないこととされています。 多くの条例は、指定医師2名の診断を受けることを要求していますから、2名の指定医師の診断を受けさせる措置はより妥当なものといえます。 もし、Y職員が、指定医師の診断を受けることを拒否した場合には、その拒否が正当でないことが明らかである限り、医師の診断なしで分限処分をしても、手続上の瑕疵にはなりません(東京地裁平成5年3月30日判決、公務員関係判決速報229号7頁。 最高裁平成6年2月10日判決、判例集未登載)。 (1) 分限休職処分にする際には、甲市では「甲市職員懲戒分限審査委員会規程」を定めていて、同規程第2条は、分限休職処分をするときは、「審査委員会は、市長の諮問に応じ、一般職に属する甲市職員(以下「職員」という。 )に対する次に掲げる処分について審査答申する。 」旨を規定していますので、審査会に諮問し、答申を得る必要があります。 審査会の審査を経ずに処分することはできません。 (2) 甲市職員の分限に関する条例第4条は、「休職の期間は、3年を超えない範囲内において、個々の場合において、任命権者が定める。 」と規定し、3年を限度としています。 休職期間が3年を超えると、地方公務員法第28条第1項第2号に該当すると判断され、免職となります。 したがって、3年満了年月日をもって免職処分とすることができます。 (3) 労働基準法の解雇予告の規定は、適用になりません。 3年間を超えて休職にすることはできないからです。 したがって、給料の補償も考える必要はありません。

次の