アルス アル マル エロ。 アルス・アルマルとは (アルスアルマルとは) [単語記事]

アルスアルマルの前世(中の人)がニコ生主の碧依と特定!

アルス アル マル エロ

私は生まれ変わったの!アンタも次に会う時は人間に生まれ変わるんだねぇ!」 チャイカ「…………お、覚えてなさいよ!今度人に生まれ変わったら、第一第二第三皇女になって、このタカミヤ王国、…………いや、スラムみたいなこの王国に、毒を撒いてやるわあああああ!」 リオン「オーッホッホッホ!何を言ってるのかさっぱりわからないわ!衛兵!この凡夫をさっさと処刑しなさい!」 「イヤダー!シニタクナイ!シニタクナーイ!」 ガシャーン! リオン「オーッホッホッホ!今日も我がホークパレス王国は平和だわー!これも女王の私、リオン様の完璧な統治のお陰ね!」 ヤシロ「ええ、ええ。 お陰様で、タカミヤ王国は日々活性を続けておりますとも」 リオン「タカミヤ王国じゃなくてホークパレス王国!いい加減に覚えてよ!?ヤシロ大臣!」 ヤシロ「あ、はい。 ホークパレス王国、ですね」 リオン「ところで、イチカラの森に『異端狩り』に行かせた『英雄』の様子は?まだ仕事中なの?」 ヤシロ「今のところ何も報告は受けておりませんが…………。 『あの』英雄のことです。 きっと首尾よく仕事を済ませて帰ってくることでしょう」 リオン「ファイアードレイクが棲むと言われる『イチカラ』の森…………。 他にも色々な『異端』がいると聞くわ…………。 異端狩りの『英雄』を送るには持ってこいよね!他には何が生息してたっけ?」 ヤシロ「えーっと、主にコアラやパンダですね」 リオン「…………異端から自然生物を守るのは大切よね!」 ヤシロ「そういえばコアラと言えばでびでび・でび…………」 リオン「その話は止めなさい!」 ヤシロ「は、ははーっ!」 リオン「ああ…………忌々しい!やはりこの世の異端は全て摘み取らなければいけないようね!」 「何で女王様はあんなに異端を嫌うんだ…………?元々はあんなに差別的な人物ではなかった筈じゃあ………… ヒソヒソ 」 「噂によると、友人関係にあった悪魔との決別がきっかけらしい ヒソヒソ 」 「何?女王様はあの悪魔と手を切ったのか?」 「ああ、厨房でのとある『事件』がきっかけらしい。 ヤシロ大臣もその場に居合わせたそうだ」 「そうなのか…………。 でも、その代わりか最近はIQの高い言動が増えてきてるよな…………。 良い傾向じゃないか?」 「この異端狩りが後々に悪い方向に進まなければいいがな…………」 リオン「そこの衛兵!わーわーいうとりますが仕事しなさい!戸籍消すわよ!」 ヤシロ「シャレになりませぬ女王様!」 ………… ~所もどって森の魔女・アルスの家~ 「いやーありがとうございました。 咄嗟に燃やして下さったおかげで、風邪を引かずにすみましたよ ブスブス………… 」 アルス「助けたつもりじゃなかったんだけど…………。 あと普通は温度差で余計に身体壊しそうだけども…………」 「貴方って魔法が使えるんですか?…………えっと」 アルス「アルス。 アルス・アルマル。 一応、使えるよ。 ここで生活しながら魔法の研究してる」 「魔法使いなんですか!?異端なんですか!?」 アルス「物言い失礼過ぎない?」 「ほーん…………」 アルス「ところで君の名前は?」 「名前…………」 アルス「…………」 「…………」 アルス「…………答えたくないの?」 「ああ、いや。 …………エビオ、です。 うん、エビオ」 アルス「ふうん。 エビオ。 変な名前」 エビオ「…………」 アルス「…………君、戦士か何かなの?」 エビオ「えっ、なんでですか?」 アルス「良く見たら身体中傷だらけだから」 エビオ「…………あっ!本当だ!」 アルス「…………治してあげるから、そこの寝台に横になって」 エビオ「えっ!?そんなことも出来るんですか!?凄い!アルスさんて魔法使いの鑑なんですね!尊敬します!」 アルス「い、いいからほら早く!」 エビオ「はい!いやー治癒魔法を受けるなんて楽しみだなー!俺初めてだなー!」 アルス「いや薬草を塗りつけるんだけどね ベタッ 」 エビオ「痛ぇーっくす!」 アルス「ところで、何であんなところで倒れてたの?」 エビオ「……………………」 アルス「……………………」 アルス「 もしかして…………自殺者…………とか…………? 」 アルス「…………あ、あのさ。 傷が癒えるまでなら、しばらく泊まってもいいよ」 エビオ「え!?いいんですか!?」 アルス「寝るとこは床下の貯蔵庫しか空いてないし、雑用してくれるなら、だけど」 アルス「 ちょうど増築のための男の人の手が欲しかったとこだし 」 エビオ「いやーありがとうございます!お言葉に甘えます!」 アルス「 このまま自殺されても後味悪いしなぁ。 悩み事とか聞けたらいいけど………… 」 ………… エビオ「美味い!アルスさん料理お上手ですね!あ、でもこの料理は不味いな! モグモグ 」 アルス「 いや死にそうにないなコイツ 」 ………… ~タカミヤ王国内~ ヤシロ「………… スタスタスタ 」 カガミ「おや、ヤシロ大臣。 こんにちは。 お仕事帰りですか?」 ヤシロ「おお。 カガミ社長。 カガミ・インダストリアルの研究は順調か?」 カガミ「ええ勿論。 『英雄計画』の立役者、ハカセ博士のおかげでね」 ヤシロ「ハカセ博士もまだ未成年だと言うのに、感心なことだな」 カガミ「うっかりミスがたまに傷ですがね。 まあ可愛いものですよ」 カガミ「ゆくゆくは量産体制を整えて、この国の軍事力を大幅に上げることが出来るでしょう」 ヤシロ「うんうん。 素晴らしいな」 カガミ「…………ところで、今回の功績による私の立場の見直しについてなのですが………… ヒソヒソ 」 ヤシロ「任せろ…………女王の側近の席は空きが多い…………。 思い詰めてるようにも見えないし、もういいかな〟 〝そういえば、魔法の伝書鳩を使ってまゆ君にこの事を伝えたら、すぐに返事が来た。 物凄く心配してた〟 〝『知らない男を家にあげるなんて心配』だの『もうちょっと警戒すべき』だとか書いてあった〟 〝あ、『今度様子見に行くよ』ともあった〟 〝相変わらずまゆ君はママみたいだなぁ〟 ~ エビオ「師匠!アルス師匠!このキノコはどうですか!?食べれますか!?齧りますよ!?」 アルス「あ!いやまてまて!それは採っちゃだめ!毒キノコなんだから!」 エビオ「すげえ師匠!そんなことまでわかるんですね!」 アルス「そうそう。 この森では僕が師匠なんだからね。 エビオ君は僕の言うことをちゃんと聞くように」 エビオ「向こうで餓死しかけてたコアラがいたんで、このキノコあげてきましょうか」 アルス「鬼過ぎる…………。 普通の食べ物あげたげて…………」 エビオ「いやーでも師匠ってホントに博識だなー。 師匠って師匠だったんですねー」 アルス「あっちの方角にはファイアードレイクの巣があるから近付かないように。 こっちの方角には友達の狩人さんの見張り小屋があるよ。 まゆ君って言うんだけど…………」 エビオ「うん。 いいこいいこ」 アルス「人の話を聞けー!」 アルス「…………あ。 あとこれをあげるから」 ガシャン エビオ「なんですコレ?」 アルス「エビオ君の護身用に、エンチャントを施した剣を作ってみたんだー。 名付けて、『聖剣ハエタタキ 木製 』!」 エビオ「聖剣ハエタタキ!?すげぇ!かっけぇ!」 アルス「 そうかな…………? 」 アルス「これで弱っちい虫とかなら倒せるよ」 エビオ「これを俺に…………?これで 虫と 戦えと…………?」 アルス「武器が無いよりマシでしょ?」 エビオ「争いって不毛だと思いませんか?僕は思いませんけど チャキ………… 」 アルス「思わないのか…………」 エビオ「ありがとうございます師匠!これでドラゴンが来ようが大英雄が来ようが倒せます!」 アルス「あーそう…………。 ありがと、頑張ってね」 エビオ「…………ところで師匠」 アルス「なぁに?」 エビオ「実はかねてよりお願いしたいお話がありまして…………」 アルス「な、なにさ突然あらたまって」 エビオ「こんなどこの馬の骨かもわからない上に、ポンコツな僕を、家に泊めてくださって、本当に感謝してます」 アルス「う、うん 自覚あったのか………… 」 エビオ「ここ数日の僕の働きはどうだったでしょうか?お役に立ててましたか?」 アルス「まあそりゃあね」 エビオ「…………だったら、僕を師匠の家に住まわせて貰えないでしょうか」 アルス「…………はえっ!?ええっ!?」 エビオ「…………駄目ですか?」 アルス「いや駄目というか、急にそんな」 エビオ「…………」 アルス「 …………な、なんだよぅ。 そんな、いつになく真剣な顔してさ………… 」 アルス「えーっとえーっと…………まあ雑用係としてなら…………まあ…………とりあえずの期間ぐらいなら…………」 エビオ「やったあああ!ありがとうございます師匠!」 エビオ「それじゃ、僕もっと資材を集めてきますね!」 アルス「あっ!ちょっとちょっと!」 アルス「…………はぁ」 アルス「 勢いでオッケー出しちゃったけど…………。 『そういう意味』じゃないよね…………? 」 アルス「……………………」 アルス「 い、いや違う!そんなんじゃない!僕はそんなんじゃない! 」 ~ アルス「じゃあそろそろ寝るよー?灯り消すよー?」 エビオ「準備オーケーでーす」 アルス「エビオ君ごめんね。 相変わらず床下倉庫が寝床で」 エビオ「いえいえ、僕はここで十分ですよ」 アルス「 床下から声が聞こえてくるのシュールだなぁ 」 アルス「…………エビオ君さぁ、どうしてあんなところで寝てたの?」 エビオ「滝で倒れてたことですか?」 アルス「そうそう。 そもそも、自分の身の上話とか全然しないし」 エビオ「そういうお話は、本来言い出した方からするものではありませんか?」 アルス「ご、ごめん」 エビオ「うーん。 話すと長いのですが…………」 アルス「いや話すのかよ」 エビオ「まあ僕はこう見えてあまりいい出自とは言えなくてですねー。 一番古い記憶だと、そもそも両親が魔物に殺されて…………孤児院に預けられてからでして…………」 アルス「えっ」 エビオ「そこでもまあ、あんまりいい思い出が無くてですねー色々ありながら生きてきたわけですけど…………」 アルス「…………」 エビオ「普通、孤児院の子供達は、里親に引き取ってもらおうと、何かしらの特技を磨いたりするんですが、僕はどうもそういうのが苦手で、ずーっとそのままで…………」 アルス「…………へぇ」 エビオ「…………そうこうしてるうちにこんな立派に育ってたら…………カガミ・インダストリアルとかいう会社の人がやってきて…………ある計画に協力してくれる人材を探してるとか言われて…………」 アルス「…………んん?」 エビオ「…………その話に乗っちゃって…………僕は馬鹿だったんですよね…………それで…………」 アルス「…………そ、それで、どんな内容だったの?なにされたの?」 エビオ「…………ぐー…………ぐー…………」 アルス「…………肝心な所で寝ないでよ」 エビオ「…………すー…………すー…………」 アルス「…………あのねエビオ君。 僕も独りだったんだよ」 アルス「よその国からこの森にやって来たんだけど…………。 この森に閉じ籠ってばっかりになっちゃって…………」 アルス「知り合いだって、まゆ君ぐらいなんだ。 あ、まゆ君っての前も言ってた友達の狩人さんね」 アルス「…………だからさ、エビオ君がよければ…………これからも、もっともっと、ずっと…………」 エビオ「…………くかー…………くかー」 アルス「……………………ふぅ」 アルス「おやすみ、エビオ君」 エビオ「……………………」 ………… 数週間後 ~タカミヤ王国城内~ リオン「…………遅い!『英雄』の仕事はまだ終わらないの!?」 ヤシロ「いやー。 首尾よく仕事は進んでいる筈なんですがね。 なにせ『英雄』ですので。 指令を完遂してようやく報告が出来る仕事が出来た、という思考なのでしょう。 おそらく」 リオン「報告・連絡・相談!進捗報告は労働中の義務に含まれるものでしょう!?」 ヤシロ「…………そうでもないなぁ」 リオン「えっ?なんで?」 リオン「…………こうなったら私が直接見に行くわ!」 ヤシロ「ええっ!?」 リオン「出来る上司は適度に現場の進捗確認しに行くものでしょう!?」 ヤシロ「それ勘弁して下さい。 いやホントに」 リオン「さあ行くわよ!護衛を付けなさい!」 ヤシロ「わ、わかりました。 それでは、今回のこの行動は内密に、ということで、このことを周囲に漏らさない、信頼出来る者達を選抜してきます」 リオン「話が早いじゃない!40秒で支度しな!」 ~ マイモト「はっ!男マイモト!女王様の護衛任務に就きます! 農民上がり 」 カガミ「この地位に着いた途端の仕事がこれですかぁ~ 社長上がり 」 ジョー・力一「お嬢の面倒を見ればいいんでしょ?オッケーオッケー。 得意気に花言葉を解説してくれるんだけどー」 マユズミ「ふーん」 アルス「…………その後調べてみたらその花言葉嘘っぱちでさぁ!もうふざけてるよねー!?」 マユズミ「へえー」 アルス「もう滅茶苦茶だよね!?こないだもデタラメなこと言ってたんだけどさぁー!」 マユズミ「…………アルスさあ」 アルス「んー?」 マユズミ「さっきからそのエビオ君とやらの話しかしないね」 アルス「はっ?はぁっ!?えっ!?そ、そうかなぁ?」 マユズミ「まあアルスが楽しそうなら良いことだけど。 …………俺も会ってみたかったけど、不在みたいで残念」 アルス「丁度食材集めに行ってるから、タイミング悪かったね」 アルス「…………ところでさ、王国に遊びに行くことって出来そうかな?」 マユズミ「何故に?」 アルス「いやさ、生活用品の買い足しとか出来たらなーとか思って」 マユズミ「…………アルス変わったねー。 昔は人の集まるところ避けてたのに」 アルス「そ、そうかな」 マユズミ「でも今はまだ止めておいた方がいいよ。 王国内の規律が面倒になってきてる。 異端に対する意識が厳しくなってる」 アルス「異端に…………?」 マユズミ「なんか女王の独断と偏見込みの政治が行われているみたいで、魔法使いとか魔物とかに対する認識がキツくなってるみたい」 アルス「ええ…………?怖い…………」 マユズミ「一応エビオ君とやらにも注意喚起しといた方がいいよ」 マユズミ「 俺はその男もそういう感情を持ち合わせてないか心配してるけど 」 アルス「まゆ君もエビオ君に会わせてあげたいよ…………。 能天気過ぎるぐらいだから」 マユズミ「そうだねー。 近いうちに直接会いたいね」 マユズミ「 …………そしてろくでもない奴だったら『これ』使うから 」 マユズミ「 …………キリキリキリ 」 アルス「まゆ君何で弓振り絞ってるの?」 ~ マユズミ「…………さて。 アルスも大丈夫そうだったし、手土産の肉も渡したし、仕事に戻るかな」 …………ザッ エクス「すみません。 そこの方」 マユズミ「…………どーも。 君が噂のエビオ君?」 エクス「エビオ?僕の名前はエクス・アルビオ。 『英雄』です」 マユズミ「なんて?」 エクス「『英雄』です」 マユズミ「あ、聞き間違えじゃなかったんだね。 …………それで、なに?」 エクス「先ほど…………貴方の行動を見てたのですが…………」 マユズミ「うん」 エクス「異端の魔女と仲良くしているなんて、同じ異端に違いないですよね?」 マユズミ「…………君、アルスのとこのエビオ君だよね?」 エクス「僕は単なる『英雄』ですよ。 異端狩りのね」 エクス「この森の『異端』はあらかた片付けたところです。 後は魔女とファイアードレイクぐらいなんですが」 エクス「ファイアードレイクは最後の大物ということで、それなりに準備してから狩りたいので…………」 エクス「まずは魔女の友人から狩りましょうか …………チャキ 」 マユズミ「…………正直、言ってることが半分もわからないけれど」 マユズミ「君がろくでもない人間だというのはわかるよ …………キリキリキリ 」 エクス「へえ、立派な弓をお持ちなんですね」 エクス「…………起きろ。 『聖剣マッチ棒』」 …………シャキン マユズミ「 …………なんだあのデカい剣。 …………鉄塊? 」 マユズミ「…………それ以上近寄ったら撃つよ」 エクス「近付けば良いんですね?」 ザッザッザッ………… マユズミ「…………」 ザッザッ………… マユズミ「…………う」 ザッ………… マユズミ「…………くっ!」 ピュッ! エクス「はッ!」 キンッ! マユズミ「なっ!?」 マユズミ「 この至近距離で軽々と…………矢を撃ち落とした!…………あの剣で!? 」 エクス「貴方は幸運ですよ。 なにせ…………」 エクス「英雄の剣の礎になれるんですから!」 マユズミ「ッ!」 ドスッ! ………… マイモト「っかぁ~日差しが気持ちいいなぁ」 ヤシロ「色んなお握り用意してきたから、皆で食べよう」 マイモト「お!いいねぇ!」 ジョー・力一「それ昆布ある?」 カガミ「わ、私シャケおにぎりがいいです!シャケおにぎり! わくわく 」 マイモト「お~い。 この辺にシート敷くぞ~」 リオン「いやピクニックかよ!」 リオン「あのさぁあんたらさぁ!そんなちんたらしてていいと思ってんの!?」 ヤシロ「いや~、ここまでの道中、魔物一匹出くわさなかったですし、やっぱり『英雄』エクス・アルビオの仕事のおかげなんじゃないですかね? バリバリ 」 カガミ「我が社の研究の結晶ですからね。 あ、いや、元、 モグモグ 我が社の研究、ですね モグモグ 」 ジョー・力一「別に慌てて探すことも無いよね~。 貴方もそう呼ぶんですね。 誰と勘違いしてるのかわかりませんが…………」 ガシッ! アルス「痛っ!な、何するのさ!手首いたいよ!離して…………!」 エクス「…………さんざん森をかけずり回って、色んな生き物を殺して来ましたが」 アルス「…………えっ?」 エクス「よりによって、魔女がこんなちっぽけな存在だったなんて、拍子抜けですね」 アルス「…………こ、怖いよ!離してよエビオ君!」 エクス「心配いりません。 痛みは一瞬ですし、すぐにあの世に行けます。 何も怖くありません」 …………チャキ エクス「僕は知りませんけど」 アルス「や、止めっ…………!」 エビオ「伏せてください師匠!」 ヒュン! アルス「…………えっ?」 エクス「むッ!?」 ササッ! エビオ「あっ、避けられた」 アルス「わぷっ!」 エビオ「しかも師匠に当たった!」 アルス「ゴホゴホゴホッ!な、なにがどうなってるの…………?」 エビオ「し、師匠ごめんなさい!咄嗟にベリーの実を投げちゃったもので…………。 あ、でも助かったんで結果オーライですよね!」 エクス「…………『お前』は」 アルス「…………えっ?えっ?エビオ君が…………二人!?」 エビオ「師匠!そいつは危険です!僕の方に!」 アルス「う、うん! ササーッ 」 エクス「…………死んだと思ってましたが…………。 なるほど、『お前』がエビオ、と名乗っていたわけですか」 エビオ「…………」 アルス「だ、だ、誰あれ?そっくりさん?エビオ君の双子?」 エビオ「…………双子でも他人でもありませんよ。 あれは、『僕』です」 アルス「……………………はぁ?」 エビオ「…………前に、僕の身の上話をしたことを覚えていますか?」 エビオ「孤児院に、カガミ・インダストリアルの人がやってきて、研究の対象として引き取られたって」 アルス「う、うん」 エクス「…………『英雄計画』。 才能も何も無い、取るに足らない凡人を『英雄』に改造し、国に従事させるプロジェクト」 アルス「えっ」 エビオ「その計画の第一被験者。 そして最初の完成品がそこの『僕』、エクス・アルビオです」 アルス「エクス・アルビオ…………」 エビオ「常人離れした腕力。 反射神経。 そして、まるで歴戦を潜り抜けてきたかのような…………」 エクス「………… チャキ 」 ブンッ! エビオ「…………戦闘センス」 アルス「 あんな大きな剣を軽々と…………! 」 エクス「…………そう。 ようやく自分の人生を変えられる時が来た。 カガミ・インダストリアルの人達が来たとき、僕はそう思った」 エクス「人体実験を施されて、研究の完成品として、僕は王女に献上された」 エクス「タカミヤ王国の女王は、『悪魔に酷い目に合わされた』と言い、そして僕に最初の仕事を任せた。 この世の異端を狩り尽くせ、まずはあの森からだ、と」 アルス「異端狩り…………」 エクス「それが道楽なのか、気紛れなのか、大真面目なのかは僕にはわかりませんでしたけど、そんなことはどうでもいい」 エクス「『英雄』として、戦えるのなら、それで良かった。 それで、僕の存在が証明出来るのなら、それで良かった」 エクス「そうして…………。 この森の滝上流に来たときに…………。 激しい頭痛が生じた」 エクス「考えられる理由は、実験の副作用。 なんらかのトラブル。 …………もしくは、『英雄』として、不要と判断された、余分な『何か』が具現化したか」 エクス「とにかく、何故かはわかりませんが。 …………結果として僕らは二人に分裂した」 アルス「…………分裂ぅ!?」 エクス「『英雄』としての能力と人格を持ち得た人間と、そうじゃない人間とに」 エクス「つまり、そこの間抜けと僕とに別れたんです」 アルス「そ、そんなことってある!?」 エクス「へぇ、魔術師でも驚くなんて、よっぽどの事なんですね。 以外です」 アルス「 東洋の、願いを叶える竜の神様のお話に、確かそういうのがあったけれども、魔法みたいな話…………! 」 アルス「 その研究というのがどういうやり方だったのかわからないけど…………魔術的なアプローチもあったのかも…………? 」 アルス「じゃ、じゃあ、エビオ君…………が、二人に分離したってこと?」 エクス「…………ははっ!彼が分裂?面白いことを言いますね」 エビオ「…………」 エクス「僕がベースですよ。 僕がエクス・アルビオ。 そっちの腑抜けは、僕という個人の出涸らしですよ」 エクス「エビオ。 なんて名乗ってるらしいですけど。 彼はあくまで、僕からの分裂者。 名付けて、『エクス・アルビオ・オルタ』ですよ。 」 アルス「…………え、エビオ君。 本当なの…………?」 エビオ「…………ええ」 エクス「そして、オルタは滝に落ちた。 僕はまあ、特に任務に支障も無いと判断して、異端狩りを続けていたわけですが…………」 エクス「なるほど、魔女に上手く取り入って生き延びたわけですか。 意地汚い」 エビオ「…………」 エクス「…………話が長くなりましたが、冥土のお土産には丁度良かったでしょう」 シャキン エクス「それではおさらばです、魔女とオルタ。 今度は滝に落とすんじゃなく、直接斬ってあげますよ」 アルス「…………ず、ずいぶんお喋りだけどさ。 一ついいかな」 エクス「はい?」 アルス「…………エビオ君はエビオ君だからね!」 ピカッ! エクス「…………ッ!足元の植物に火炎魔法ッ!」 ボウッ! アルス「これで、大火傷ぐらいは…………。 …………あッ!?」 …………シュルシュル エクス「…………なるほど、理解しました。 こうやるんですね」 エクス「『炎属性付与 エンチャント・ファイア 』」 アルス「 僕の魔法を剣に取り込んだ…………! 」 エクス「…………お喋りですみません。 長い間、一人で狩ってばかりの生活でしたのでつい」 エクス「それと」 エクス「力加減が出来なくてすみませんね!」 ダンッ! エビオ「…………逃げますよ師匠! ガシッ! 」 アルス「わわっ!」 ………… アルス「…………ハァ…………ハァ…………。 なんとか撒いたけど…………」 エビオ「また出会っても逃げ切れるかどうか…………。 最悪、師匠の家で待ち伏せしてるかもしれませんね」 アルス「ど、どうしよう」 エビオ「…………『僕』は」 アルス「え?」 エビオ「『僕』は馬鹿だったんですよね…………。 いつまでも孤児院で燻って、やることなすこと何もかも上手くいかなくて…………。 時には周りに虐められたりして…………。 あんな偏った考え方になっちゃって…………」 アルス「…………エビオ君」 エビオ「…………だから、俺が『僕』を止める。 師匠だけは、俺が助ける」 アルス「…………え」 エビオ「自分のケジメは、自分がつけます」 アルス「…………な」 アルス「何言ってるのさ!知ってるよ!君はいっつも適当なこと言って!のんびりぼけっとしてるのがお似合いの!雑用係じゃんか!だからそんな、そんなこと言ったって…………!」 エビオ「それでも行きます。 一人で、迎え撃ちます」 アルス「む、無理だよ!アイツの力見たでしょ!?エビオ君なんて一捻りだよ!僕の魔法も効かなかったし…………。 エビオ君なんかもっと無理だよ!」 エビオ「…………元々、自分だって、あの『僕』と同じでした。 自分のことしか考えられない、寂しい人間でした」 エビオ「今だから言いますけど」 エビオ「初めて師匠と出会ったときだって、どうすれば自分が助かるか…………そういうことで頭が一杯でした」 エビオ「まぁ…………ちょっと頭が足りてないように見えたかもしれませんが…………」 アルス「…………!だったらなおさら、なんで自己犠牲なんて進んでするの…………!」 エビオ「師匠です」 アルス「…………えっ?」 エビオ「師匠が変えてくれたんです」 エビオ「人間なんて、出会い一つで変われるんだって、教えてくれたんです」 アルス「な、何言って…………ぐっ!?」 パタッ アルス「そ…………そのキノコは…………?」 エビオ「タカミヤキノコ。 胞子を吸い込んだ人の記憶力をデバフするキノコ。 師匠の家の本に書いてました。 …………これで、師匠は1ヶ月ほど、記憶が無くなることでしょう」 アルス「ゴホッ…………な…………何で…………?どうして…………?」 エビオ「これで俺の事は綺麗に忘れます。 …………お別れです。 師匠」 エビオ「心配いりません。 師匠は俺が守ります」 アルス「や…………やだ…………忘れたくな…………行っちゃ…………ダメ…………」 アルス「まだ…………なんにも…………だって…………まだ…………まだ…………」 エビオ「ごめんなさい、師匠。 どうかお元気で。 …………最後に」 エビオ「師匠が師匠で良かったです」 アルス「…………あ…………」 アルス「…………」 エビオ「…………さてと、英雄らしいことしましょうかね」 ザッザッ ………… エビオ「…………とは言ったものの、どうやって『僕』を止めれば」 リオン「あああああーっ!」 エビオ「わああああーっ!?」 リオン「『英雄』!エクス・アルビオ!やっと見つけた!」 エビオ「あ、あの?え、えっと?」 エビオ「 この人は確か、『僕』の雇い主………… 」 リオン「ずーっと探してたんだからね!仕事の進捗はどうなってるの!?」 エビオ「え、えっと…………い、一応、目標はファイアードレイクを残すところです…………はい」 エビオ「 半分嘘だけど………… 」 リオン「ええっ!ほんとに!?やるぢゃん!じゃああとはファイアードレイクと戦うだけってこと!?」 エビオ「え?あ、ああ、ええはい!ファイアードレイク!そ、そーですよねー!行かないと駄目ですよねー!」 リオン「じゃあ行かないとね!巣は確か向こうの方角だから!」 エビオ「え」 リオン「ほら!こっから見ててあげるから、行きな!」 エビオ「…………は、はい…………」 エビオ「 今はそれどころじゃ………… 」 エビオ「 …………いや、待てよ 」 リオン「あ、ちょっと待って、その前に何か食べ物とか無い?お昼ご飯抜いてきたからお腹空いちゃって」 エビオ「え、ええまあ、キノコぐらいなら何種類か持ってますけど」 リオン「寄越しな!」 エビオ「はあ…………。 それじゃあこの消毒効果のあるキノコを…………」 エビオ「 まあこのキノコなら毒キノコじゃないし、大丈夫でしょ 」 エビオ「それじゃ、俺はこれで…………」 ザッザッ………… リオン「…………さてと!貰ったこのキノコだけど…………」 リオン「火を通さないとなー。 待ってたんですよ。 この、魔女の家で」 エビオ「ちょっと寄り道してきたもんで」 エクス「ふーん。 ところで、魔女の巣も、思ってたより良いものですね。 殺した後は、僕が貰い受けるのも悪くない」 エビオ「…………黙れ」 エクス「おや、イラついてます?よっぽどあの魔法使いが気に入ったと見えますね」 エビオ「黙れ!」 キンッ! エクス「遅い!」 ドスッ! エビオ「ごほっ!?」 ギリギリギリ エビオ「ああああ!がああああ!」 エクス「『英雄』の絞りカスのお前じゃ!僕には勝てませんよ!」 エビオ「…………ああ。 …………俺じゃ『僕』を倒せない。 このままじゃ師匠を守れない…………だから…………」 エクス「…………?」 エビオ「俺は『僕』と一緒に…………!」 エビオ「盛大に…………焼け死ぬことにした…………!」 「アアアアアアアアアア!」 エクス「!?」 「オマエモオチャヲノムンカァアアア!!」 エクス「あれは…………ファイアードレイクの鳴き声!」 エビオ「俺が…………師匠から貰ったこの、聖剣ハエタタキで…………さんざん尻尾を痛め付けてきたから…………。 物凄く怒ってる…………!」 エビオ「英雄は、ド…………ドラゴンに…………喧嘩を売るものでしょ…………?」 「オチャヲノミマァス!!」 エクス「こっちに来る!」 エクス「 くそっ!流石に準備無しにファイアードレイクと戦うのは厳しい!ここは引いて………… 」 エクス「…………ッ!? ガクッ 」 エクス「 あ、足が…………上手く動かない…………! 」 エクス「 さっきの魔法使いの炎が、こんな時に…………! 」 エビオ「…………一人でどこ行くんです?一緒に燃えましょうよ」 ガシッ エクス「くそっ!離せ!離れろ!」 エビオ「ゴホッ!…………し、死んでもは、離さない…………!」 エクス「くそっ!離せ!このままじゃ、ファイアードレイクに二人とも燃やされるぞ!」 エビオ「そうだなー…………ゴホッ…………師匠の炎よりは熱そうだからなー…………」 エビオ「流石の『僕』でも…………ドレイクの炎には耐えられないでしょ…………?」 エビオ「くそっ!」 「ドゥラァアアアアア…………!」 エビオ「オルタ!いいか良く聞け!このまま、異端を狩り尽くせば、任務を遂行すれば、誰からも認められる英雄になれるんだぞ!」 エクス「そうすればもう誰も!『エクス・アルビオ』を馬鹿にしない!石を投げつけられたりもしない!身を守る為に愚者の真似をしなくてもいい!胸を張って生きられる!理解者のいない孤独はもう無くなる!それなのに!それなのにお前は!」 エビオ「…………ああ、確かに普通は死にたくないし、英雄になりたいですよね」 エクス「だったら!」 エビオ「…………師匠のためなら」 エビオ「僕はそう思いませんけど」 エクス「やめろおおおおおおお!」 「ジャアノオオオオオオオオオオオ!」 エクス「うわあああああ!唸れ!『聖剣マッチ棒』!…………あのドレイクのブレスを撃ち返せ!」 エクス「『ササビオ大車輪』ッ!」 ピカッ! エクス「…………くそっ…………だっ…………!」 エクス「…………だ…………駄目かッ!?」 カッ! エクス「うわああああああああ!」 エビオ「…………ああ」 エビオ「ごめんなさい師匠」 エビオ「さようなら」 ………… マイモト「女王様!女王様!どちらにいらっしゃいますか!」 ヤシロ「なんとしても見つけ出せ!さもなけりゃ俺達は最悪クビだ!」 カガミ「クビどころかホントに首が無くなりそうですけれど…………」 ドーン! ヤシロ「…………む!向こうで大きな輝きと炎が!」 ヤシロ「なんだあの放たれた金色の奔流は!?」 カガミ「 何故急にポエマーに? 」 ジョー・力一「あの一帯が燃えてる!」 カガミ「見てください!ファイアードレイクが!?地に墜ちていく!」 マイモト「…………もしかするとあそこに英雄が?」 ヤシロ「よし行くぞ皆!もしかすると女王様も一緒にいるかもしれない!」 カガミ「あ、いやもうちょっと待ってくれます?」 マイモト「こ、こんなに走ったの…………久しぶりで…………」 ジョー・力一「ごめんご飯吐きそう…………」 ヤシロ「ええいだまらっしゃい!私だって数日後は筋肉痛だ!」 ………… マユズミ「…………アルス。 アルス」 アルス「…………あ、あれ?まゆ君?ど、どうして僕こんなところで寝てるの…………?」 アルス「あれまゆくん、血出てるよ!怪我してるの?」 マユズミ「いやあ、懐に鹿肉が無ければ即死だった」 アルス「?」 マユズミ「…………何が起きてるかわかってないの?」 アルス「え?え、えっと…………?」 マユズミ「アルス。 もう住めそうにないね。 後で探せば、小物ぐらいなら見つかるかもしれないけど…………」 アルス「ば、爆発!?な、なんで!?」 アルス「い、家が…………僕の家が…………」 マユズミ「…………アルスが良ければ、どうにか俺のツテで、王国内に隠れ住めるようにするから」 アルス「ほ、ホント?ありがとまゆくん」 マユズミ「…………だからさ、元気だして」 アルス「え?だ、大丈夫だよ。 家が無くなったぐらいで…………。 元気だよ」 マユズミ「…………いや、だって」 マユズミ「泣いてるから」 アルス「…………え?」 アルス「……………………ツー」 アルス「……………………ポロポロ」 アルス「な、泣いてない。 泣いてない、から」 アルス「だって…………だって…………」 アルス「家が無くなったぐらい…………別に大丈夫…………なのに…………」 アルス「何も、悲しくなんて、ないのに…………ないはずなのに…………」 マユズミ「…………」 マユズミ「大丈夫、大丈夫だから、アルス」 マユズミ「何も気にすることないから」 マユズミ「 忘れちゃっていいんだよ。 あんな危険な男のことなんて 」 マユズミ「…………ん?」 マユズミ「なんだこれ」 ………… マイモト「あっ!?女王様がいるぞ!」 ヤシロ「リオン様ー!ご無事で!?」 リオン「あはは~。 ぶか、きちゃ~」 ヤシロ「あっ…………」 ジョー・力一「お嬢?お嬢?大丈夫?目開いてる?」 リオン「ほらほらみんな!ひのこだよ!」 ジョー・力一「うーん、目はちゃんと開いてるなぁ」 カガミ「…………こ、これは、一体…………?女王様がおとぼけ状態に…………?」 ヤシロ「…………足元に食べ掛けのキノコが落ちてる。 きっとこのキノコのせいだ」 ジョー・力一「え、もしかして道端のキノコを生で齧ったの?マジか」 カガミ「まっ、まさか毒キノコ…………!?」 ヤシロ「いや、このキノコは毒消し用の魔キノコだ。 薬にも用いられている程のな。 普通に食べる分には人体に悪影響は無い」 カガミ「…………というと?」 ヤシロ「元々、リオン様が賢くなったのは偶然の産物だったんだ」 ヤシロ「あの酒飲みコアラが作った料理を食べて以来、急激にIQが上昇したんだ。 まさかそれが毒性によるものだったと判明したのは最近だがな…………」 カガミ「すると、つまり今のリオン女王は…………」 ヤシロ「もう賢き王では無くなった。 というわけだ」 ジョー・力一「 道端のキノコを生で食べた時点でそんなに賢くは無いけど 」 リオン「みな!やまかじだよ!」 カガミ「ああああ我が王よ!おいたわしや!」 エクス「…………」 カガミ「…………あ!こっちには『英雄』エクス・アルビオが倒れていますよ!自社製品だ!」 マイモト「周囲にはドレイクも見当たらないな。 消滅させたのか…………?」 ヤシロ「どうやら、最後の仕事を成し遂げたようだな。 立派な英雄だよ」 エクス「…………」 カガミ「とにかく、何もかも終わったことですし帰りますか。 マイモトさん、エクスの肩持って貰えます?」 マイモト「結構重いなコイツ…………」 リオン「あたしのてがらー!」 ジョー・力一「あーはいはい。 そうだねー偉いねー」 ザッザッザッ………… ヤシロ「…………ん?こっちにも女性が倒れてる」 ヤシロ「おい!大丈夫か?返事をしろ!」 ~数週間後~ ~王国城内~ リオン「あはは~!あめ、きちゃー!」 ヤシロ「事件の影響でいまだに女王の知能は劣化…………。 いや、元通りになったままか…………」 カガミ「以前までの政治は、相変わらず期待できませんね」 ジョー・力一「なあに、これからはお嬢に変わって、我々大人達の腕の見せ所って奴でしょ」 マイモト「手始めの、『異端狩り制度の撤廃』、あれは良かったよな。 労働力に不足してた我が国にたくさんの人手が来てくれた」 カガミ「ケルベロスに雪女、自称魔王に、地獄の獄卒、烏天狗に花の妖精、その他大勢。 あ、国内で馬主のフリをして正体を隠していた魔女もいますね」 ヤシロ「なんか闇っぽいの多くね?」 ジョー・力一「世の中多様化の時代ってわけだね」 カガミ「…………ところで、ヤシロ大臣」 ヤシロ「ん?」 カガミ「何やら随分と綺麗な女性と一緒にいたところを見たとハカセ博士が言ってたんですが、どういうご関係で?」 ヤシロ「うっ!そ、それは…………」 カガミ「聞くところによると…………その…………頭に角らしきものが生えてたとか…………」 マイモト「ほほぉ~」 ジョー・力一「異端狩り制度を撤廃したとたんそれか~」 ヤシロ「あーあー!聞こえない聞こえなーい!わー!」 ドーラ「おーい。 キズク~。 弁当忘れてるぞ~」 ジョー・力一「あっ…………ふーん…………」 カガミ「…………ははっ…………」 マイモト「…………いつの間に?」 ヤシロ「…………も、森で知り合って」 クズハ「とーさーん!かねくれよー!」 ヒマワリ「おこづかいよこせー!」 ドーラ「こらこら、お父さんのお仕事の邪魔しないのー」 カガミ「おやおや。 おやおやおやおやおや可愛らしい子供達ですね」 マイモト「この短期間に二人も…………!?」 ヤシロ「ち、違う違う!この子達は孤児院から引き取った子達で、あくまで社会貢献の延長であってだな…………!わ、我々の王国もそういった方面に関心を持つべきだと考えてだな…………!そ、そもそも短期間に二人もなんて物理的に無理だろ!」 ジョー・力一「でもお相手、人間じゃなさそうだし、あるいは…………」 カガミ「おやおやおやおや素晴らしい」 ヤシロ「止めろ!そんな目で私を見るなぁああ!」 でびでび・でびる「おぅ。 お前ら元気か~?いやー、森で変な男に毒キノコ食わせられそうになったり大変だったぞ~ フワフワ 」 リオン「ほらおまえたち~!みな!にじだよ!」 でびでび・でびる「お、なんだこみしめ、たのしそうだな~ フワフワ 」 ………… マユズミ「…………はい。 兵士の皆、集まったね」 マユズミ「どーも。 弓術指南役のマユズミです。 今までは森の番人兼監視役として、森の入り口近くに勤務していたけど、国内での謎のテログループの活動がさかんになってきたので、今回急遽呼ばれたよ」 マユズミ「主犯格は、自称第一第二第三皇女を名乗る耳の長い大男だと特定。 それと首回りに、まるで処刑されたかのような傷痕があるんだって。 …………うん、意味がわからないよね。 俺も」 マユズミ「彼らの活動は、最初の被害だけでなく、後々の二次被害に繋がることが多い。 最近の目立った活動はスラム街に毒を撒いたあの事件…………。 まともじゃないってのは確かだね」 マユズミ「これより、このテログループを『二次惨事レジスタンス』と仮名。 奴等を止めるために、皆でがんばろ」 マユズミ「それと、今回新設された兵科、『魔導師』の魔術指南役も紹介するよ」 マユズミ「…………ああ、大丈夫。 俺の知り合いだから、腕は確かだし、信頼できる人間だよ」 マユズミ「…………ということで、はい。 アルス、挨拶」 アルス「ほ、本日より!き、宮廷魔術教導官に任命されましたアルス・アルマルです!よろしくお願いします!」 ~ アルス「…………ああ緊張した」 マユズミ「これからここで働くんだから慣れないと」 アルス「そうは言っても、やっぱり人が多いとこは苦手だよ…………」 マユズミ「それじゃ、俺は弓術指南役としての挨拶回りがまだあるから、適当にふらついて宮廷内を覚えなよ」 アルス「ええ~!?一人にしないでよ~!」 マユズミ「経験、経験」 スタスタスタ アルス「はぁ…………」 エクス「そこの方、通路の真ん中で止まっちゃ邪魔ですよ」 アルス「…………だ、誰です?」 エクス「どうも。 『英雄』エクス・アルビオです。 」 アルス「え、英雄?」 エクス「おや、僕のことを知らないなんて新人ですか?それなら遠慮せず、僕のことはエクス先輩と呼んで貰って構いませんよ」 アルス「なんだコイツ」 アルス「…………えっと、先輩もこの国の軍人さんですか?さっきは見かけなかったけれど…………」 エクス「いえ、僕の部隊は僕一人なもので。 『英雄』というのは部隊名です」 アルス「なにそれ」 エクス「僕はある任務の功績が認められて、軍で唯一、単独行動のライセンスを得たんですよ」 エクス「つまりはワンマンアーミー…………たった一人の軍隊というわけです。 決してぼっちというわけではないです」 アルス「へぇー?」 エクス「まあ、ホントは超人部隊が結成される筈だったのに、その研究者のハカセ博士が超人血清とかいう物の作り方のメモを無くしちゃったらしくて、僕の所属に困った挙げ句放置したというのが真相なんですけど」 アルス「いやその博士ホントに頭いいの?」 アルス「…………」 アルス「…………あの…………先輩って」 エクス「初めて会った気がしないんですよね?わかりますよ」 アルス「えっ?」 エクス「まあ僕は貴方を知りませんけど。 なんでジロジロ見てくるんですか。 怖いな」 アルス「ホントになんだコイツ…………」 エクス「新人で、まだ建物内がよくわからないのでしたら、僕が案内しましょうか?」 アルス「え、いいの?」 エクス「ええ。 これからこの剣の練習に行くところだったんですけど。 どうせ一人の部隊ですし、少しぐらい…………おっと」 ガシャン アルス「あ、剣落としたよ先輩」 エクス「すみません。 お手を煩わせてしまって」 アルス「…………ふーん。 英雄さんって」 アルス「意外と木製の剣使ったりするんだね 」 ………… マユズミ「…………一通り挨拶回りを終えたよ。 ヤシロ大臣」 ヤシロ「うむ。 ご苦労」 ヤシロ「ところでマユズミ。 さっきから大事そうに小脇に抱えてるその本はなんだ?」 マユズミ「…………ああ、これ?これはね、森で拾った…………」 マユズミ「とある孤独だった魔女の日記」 マユズミ「まだ持ち主には返してないんだけどね」 ヤシロ「よくわからないが…………。 持ち主に返してあげないのか?」 マユズミ「やだよ」 ヤシロ「ええ…………?」 マユズミ「ヘタに思い出しても傷付くだけかなと思って返してない」 マユズミ「…………上手くやっていけそうなら、返してあげようかなーと」 ヤシロ「???」 ………… アルス「それじゃあ初めまして。 これから宜しく、エビオ先輩」 エクス「…………エビオ?」 アルス「エクス・アルビオだから、エビオ先輩。 嫌だった?」 エクス「…………いえ」 エクス「いえ。 そんなことは」 エクス「それでは初めまして」 エクス「これから」 エクス「…………これからも、ずっと、宜しくお願いします」 エビオ「…………アルス師匠」 終わり.

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【アルス・アルマル】前世(中の人)はニコ生主で知られる碧依(あおい)で炎上事件を起こしていた。

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#アルス・アルマル #にじさんじ 凱旋

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